6,明日を担う若者たち
しばらく
というか、ユキへの説教が
「えっと?ヤスミチさん、そろそろ13:00なんですけど?」
「ん?おお、もうそんな
はははと
ぐったりするユキを
しみじみとそう思う俺。だが、当の本人であるユキはそれどころではないらしい。
虚ろな瞳で、何事かぶつぶつと
少しだけ、
仕方がない。少し力づくだけど現実に引き
「えいや♪」
「がふっ⁉な、何をするのっ‼」
「ん?
それが何か?とでも言わんばかりの表情で返す。じとっとした瞳で俺を
そんな俺に、ユキは
「はぁっ……まあ良いや。もう説教も終わったみたいだしね……説教、コワイ」
「まあ
「うん、そうだね。それもそうか……」
そう言って、ユキはようやく笑った。その笑顔は花がほころぶような
けど、その笑みは俺を何より
「……ふむ、なるほど?」
そんな俺達をヤスミチさんは意味深な目で見ていた。その視線が少しだけ気になったけど、今は気にしない事にした。
そうして俺は外へ出てきた。外はやはり
ピッケルやシャベルを使い、地面を
地面を掘り起こしているのは恐らく、前文明の
きっと、皆生きるのに必死なのだろう。生きる為、必死に働いている。
俺達が出てきたプレハブ小屋のすぐ
くたびれたよれよれの
本当に彼女は人間じゃないのだろう。所々、肌に
「よお、ようやく目が
「はあ、そういう君は誰だ?」
「この子は
代わりにユキが二人を紹介した。少年はむすっとした表情で頭を
俺はじっとマキナを見る。その視線に、
「……何だよ?俺のマキナがどうした?」
「いや、本当によく
俺は素直に感想を述べた。うん、本当によく出来ている。確かにこれだけ出来れば
文明が
僅かに苦笑したユキは俺に補足説明を入れた。
「この時代でも、遺跡などから文明の
「へえ?でも、それ程の高性能アンドロイドを開発出来るだけ
「そうだね。確かに私もそう思うよ」
「はっはっはっ!何だ何だ、お前ら分かっているじゃないか!そうだよ、俺はかなり凄いんだ‼」
「はい、マスターは凄いです。素晴らしいです。マスター
褒められて
中々この二人は
と、その時……ツルギとマキナの
其処にいきなり
「「ばぁっ‼」」
「うおっ、お前等⁉」
「……またですか?お二方とも
それぞれ異なる反応をするツルギとマキナ。マキナの方は
少年と少女は
それと、姉の方は白髪で弟は黒髪だ。恐らく、歳の頃は俺と大して
そんな二人を、苦笑しながら
「この二人は神野エリカさんと神野アキト君。二人は少しだけ
「いやはや、相変わらずユキさんは美しいね。まあ、姉さんの足元にも
「いやいや、アキト君もかなりのイケメンだよ?私、今夜も一緒に
「今夜も寝かさないぜ?」
「いやん♪アキト君かっこいい~」
「「ははははは‼」」
「……それと、二人とも少し。いや、かなり度の
……なるほどね?俺は苦笑しながらそれを見ていた。まあ、恐らく
うん、けど流石に人前で
ほら、ツルギ君の眉間に
「お二方?そろそろ人前でいちゃつくのは
「何だ?
「何?嫉妬しているの?
ビキィ、とツルギの額に青筋が走った。うん、今のは流石に
この二人、絶対分かった上で
そして、二人の
だが、
「よお、初めましてだな。甲殻バジリスクの件は素直に
「初めまして。甲殻バジリスクの件はありがとうね?礼としてアキト君の素敵な魅力をこれから明日の朝まで語り尽くしたいんだけどどうかな?」
「……いえ、結構です。というかもう
俺は、自分の口の端が引き
胃がもたれるようなそんな重ったるい気分を、俺は味わった。何だこれは?嫌がらせか何かか?
しかし、そんな俺の気も知らず。いや、知っていて
「「はははっ!
「………………………………」
引き摺られ、そのまま
俺の心の中でドナドナが
……その後、延々と二人のノロケ話をエンドレスで聞く
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