第25話

「んあ?」

「ひゃあ!?」


 俺は目を覚ますと、何だか見覚えのある天井が目に飛び込んだ。

 そういや俺、ルボイってヤツに襲われ、生徒会長に救われた後……どうなったんだ?

 肩を貸してもらって幻想対策部にまで戻ってきた記憶はあるが、それ以降は何も覚えていない。

 徐々に頭が覚醒してくると、ようやく自分の状況を理解することができた。


「そうか……ここに戻ってきた途端、気を失ったのか……」


 ここは幻想対策部医務室だから、見覚えのある天井だったんだな。

 そんなことを考えていると、どこか気弱そうな声が聞こえてくる。


「あ、あのぅ……」

「ん?」


 声の主に視線を向けると、そこには薬師寺が立っていた。

 薬師寺はどこかおどおどした様子で口を開く。


「その……お身体は大丈夫ですか?」

「え? ああ……大丈夫だな」


 言われて気付いたが、俺の体はいつの間にか治療されており、傷一つない。


「もしかして、また薬師寺が治してくれたのか?」

「そ、そうですけど……」

「マジで助かる……! ありがとう!」


 謎の男の襲撃もそうだが、薬師寺にはお世話になりっぱなしだ。

 もし怪我したままだったら、月子たちに心配されちまうからな。

 ……あ。


「や、薬師寺! 俺が気を失ってどれくらいだ!?」

「ええ!? え、えっと……欲沼君が帰って来てから、まだ数時間くらいしか経ってないかな……」

「そ、そうか……よかったぁ……」


 あっぶねぇ……もしこれで数日寝込んでたとか言おうものなら、確実に月子に殺されてた。

 あんだけ念押しで連絡しろって言われてたのに、また無断外泊みたいな形になっちまうからな。

 ひとまず月子たちに心配かけずに済んだようで、安心した。

 すると、薬師寺がおずおずと口を開く。


「そ、その……支部長さんが、欲沼君が目を覚ましたら、支部長室に来てほしいって言ってたんだけど……」

「生徒会長が?」

「う、うん。でも、まだ体が辛いなら、あとでもいいって」

「いや、薬師寺におかげで動く分には問題ないよ。ありがとう」


 俺がそう伝えると、薬師寺はソワソワしつつ、そのまま頭を下げてこの医務室から出て行ってしまった。

 うーん……。


「やっぱ怖がられてんのかなぁ?」

『下らん心配をする前に、自分の心配をしたらどうだ?』

「マモン?」


 薬師寺に態度につい色々考えていると、マモンの声が脳内に響いた。


「自分の心配ってなんだよ」

『……あのカマエルの契約者に、我輩の力が一部とはいえ、バレたことだ』

「力って言うと……万魔殿か?」


 確か生徒会長が来た時には変身は解けてたし、特にバレる要素はないと思うんだが……。

 そう思っていると、マモンは呆れた様子で続ける。


『財布の方だ。あの小娘もいただろう? ヤツの口から恐らく伝わっている可能性が高い』

「あ、そっか」


 確かに、俺の分身を使ってマナを運んだわけで、それはばっちり覚えられているだろう。


「ひとまず万魔殿はバレてなくて、財布の効果はバレてるってことか?」

『いや、万魔殿も微妙なところだ。ゴブリンの姿もあの小娘は目にしているわけだしな』


 言われてみれば、どうやってマナの下に来たのかを説明する際、ゴブリンのことは話してたんだった。

 ただ、あの時は色々端折ってて、ゴブリンを召喚できるってだけでコインのことは伝えてない。

 召喚時間が終了した後、手元に戻ってきたコインも、マナは背負われていたので見えてないはずだった。


「大丈夫じゃないか? あの時はマナの意識も朦朧としてたし、そこまで詳しくは覚えてないと思うけど……」

『まあな。だが、財布で変身できることは確実にあの小娘も記憶してるだろう。そこに加えて財布を使うために万魔殿のコインが必要なことまでバレては面倒だ。財布の効果で変身したことは伝えてもよいが、コインを使ったことは黙っておくのだぞ』


 とにかく万魔殿に関しては内緒ってわけね。

 マモンは慎重すぎる気もするが、コイツが嫌だと言うのなら黙ってよう。

 すると、不意にマモンが真剣な様子で続ける。


『それにしても……先ほどの小娘、凄まじいな』

「薬師寺のことか?」

『ああ。貴様の治療する様子は見ていたが、明らかに凡人の域を超えていた』


 向き不向きってのはあるんだろうが、確かにあの強力なカマエルの契約者である生徒会長でさえ、俺を完治させることはできなかった。

 だが、薬師寺は体力こそ回復できていないが、傷は何一つ残らないのだ。

 資料で回復魔法があることも、その効果も知っているが、こんなに綺麗に治療できるとは書かれていない。


『それと、ヤツは何らかの存在と契約しているな。もしかすると、あの天才的な治療の腕は、契約している存在が関係しているのやもしれん』

「ふぅん」

『……なんだ、あまり興味がなさそうだな』

「そりゃあな。契約してる存在が凄いヤツだろうと、俺を治そうとしてくれたのは薬師寺本人だし、実際に薬師寺の回復の腕もいいんだろう」

『何故そう思う?』

「あ? そりゃあ俺って存在が証明してるだろうが」


 マモンは強欲の魔王と呼ばれるほどの存在なのに対し、俺は魔力の少ない一般人に毛が生えた程度。

 そして、マモンの能力がなければ何もできないのだ。だが、薬師寺はこうして俺を回復することができてるわけで、俺なんかよりすごいのは間違いない。

 そんなことを話していると、不意に医務室がノックされた。


「……起きてる?」

「マナ?」


 俺がそう訊くと、医務室にマナが入って来る。

 ざっと見た感じ、マナも怪我してる様子はないので、薬師寺が綺麗に治したのだろう。


「見た感じ、元気そうで安心したよ」

「……」


 俺がそう笑いかけるも、マナは何も答えない。

 そしてしばらくの間、無言が続く。

 ……何しに来たんだ?

 思わず首を捻っていると、マナは何かを言おうとするが、中々言葉が出てこないようで、口を開いては閉じてを繰り返す。

 ひとまず俺に用があるみたいなんで、黙って待っていると、何やら決心した様子で俺を見た。


「そ、その! ……あ、ありがと」

「え?」


 思ってもみなかった言葉に驚いていると、マナは気まずそうに続けた。


「……アンタがアタシを逃がして戦ってくれたおかげで、アタシは助かることができた。だから……ありがとう」

「……いや、こっちこそ。最初はマナが俺を逃がそうとしてくれたんだしな。ありがとな」

「う、うん……」


 俺の感謝を受けて、マナは落ち着きがない様子で視線を床に落とした。

 そして……。


「そ、それだけだから! じゃ、じゃあねっ!」


 マナは勢いよく顔を上げると、そのまま医務室を去っていった。


「……まさか、わざわざアレを言うためだけに来たのか?」

『そんなこと我輩が知るか。まったく……人間とは不可解な行動をとるものよ』


 俺の問いにマモンは一ミリも興味を示す様子もなく、そう言い切った。悪魔らしい。

 それよりも、お礼を言うためだけに来るなんて律義だな。最初はあんなに突っかかって来たのに……。

 まだ接し方に少し棘があるが、大きな進歩だろう。


「……まあいいや。生徒会長が呼んでるみたいだし、行きますか」


 俺はベッドから飛び降りると、そのまま支部長室へ向かうのだった。


***


「やあ、待ってたよ」


 支部長室に着くと、相変わらず爽やかな生徒会長が待ち構えていた。

 なんていうか……あんな激戦があった後なのに、この人はまったく変わらないな。

 いや、俺が勝手に激戦だって思い込んでるだけで、生徒会長からすればたいしたことではないのだろう。これが実力の差か。

 そんなことを考えていると、生徒会長に促されたのでひとまず席に座る。

 すると、生徒会長が正面に腰を下ろし、柔らかく微笑んだ。


「うん。見た感じ、体の方は問題なさそうだね」

「そうですね。薬師寺のおかげでいい感じです」

「薬師寺君が聞いたら喜ぶだろうね」


 それはどうだろう? なんか怖がられてるのか分からないけど、微妙に距離感感じるし。

 思わずそんなことを考えていると、生徒会長の表情が真面目なものへと変わる。


「さて……何となく分かってるかもしれないけど、君を呼んだのは……あの場で何があったのかだ」

「……」

「いや、正確には――――君の能力は何なんだい?」


 ――――来たか。

 マモンの言ってた通り、俺の能力について触れる話題が出てきた。


「マナからはすでに話を聞いてるが……突然、妙な姿に変身して戦ったそうだね」

「そうですね」


 俺が素直にそう告げると、生徒会長は意外そうな顔になった。


「おや? もう少し誤魔化すかと思ったんだが……」

「もうすでにマナが見てますし、誤魔化しようがないですよ」

「それもそうだね。それで、教えてくれるかい?」


 ここまでは想定範囲でもあるので、マモンに許された財布の能力について伝えた。

 当然、万魔殿に関しては伏せており、代わりにマモンの能力でゴブリンを召喚できることは伝えてある。

 これはあのアミーが悪魔を召喚できたように、力のある天使や悪魔なら、自身の眷属を召喚するくらいは普通なので、そこまで不審がられることはなかった。

 だが、予想外だったのは、生徒会長が俺の想定していない部分で驚いたことだ。


「し、身体強化魔法だって!?」

「は、はい。そうですけど……」


 財布の力で変身し、さらに身体強化魔法を使って戦ったことを伝えたわけだが、生徒会長は財布じゃなくて身体強化魔法の方に驚いていたのだ。

 そこまで話した段階で、俺は思い出す。

 ……あ、そう言えば、身体強化魔法って使える人がいないんだっけ?

 逆に俺の使える唯一の魔法だったのですっかり忘れていたが、この技術そのものは資料の中では理論上可能というだけだった

 今更ながら自分で爆弾を落としたことに気づいたわけで……ただ、マモンの能力より食いつかれるとは思わなかった。

 するとその考えが顔に出てたのか、生徒会長が苦笑いをする。


「その様子だと、君がどれだけすごいことをしてるのか理解できてないみたいだね」

「まあ……そうですね」


 誰も使えない技術を使えるんだから、普通に考えればすごいはずだ。

 しかし、俺の場合はこの技術以外魔法が使えないので、すごいもクソもない。使えなかったら戦えないんだからさ。


「確かに、マモンの能力……強欲な財布だったかな? その力も強力だ。しかし、言ってしまえばゴブリンの能力を持った形態に変身するだけだろう? つまり、それ以上の成長は見込めないわけだ」


 実際は万魔殿で召喚したコインを使えば他にも変身できるんだろうが、マモンが言うなと言ってるので言えない。

 何とも歯がゆい思いをしていると、生徒会長は続ける。


「それに対して身体強化魔法は理論的には強化の上限がない。早く循環させればさせるほど、強化率が上がっていくわけだね。だからこそ、強いわけだ」

「それは分かるんですけど……どうしてこの魔法は理論上の存在だったんですか?」


 そこが不思議だった。

 ただ魔力を素早く循環させるだけ。

 たったこれだけのことが、どうしてできないのかよく分からないのだ。


「一つ訊きたいんだけど、金仁君は魔力を動かすのは苦じゃないのかい?」

「そうですね。外に放出する……まあいわゆる普通の魔法の発動は全然ですけど、体内で動かす分には何とも……」


 俺の言葉に、生徒会長はため息を吐いた。


「……それがすごいことなんだよ。まず、魔力が活性化状態になると、何もしなくても自然と体内を巡り続けている。だから私たちは一般人より身体能力が高いんだ。それは分かってるよね?」

「はい」

「じゃあその流れてるものをさらに高速循環させる……これはいうなれば、川の流れを自力で早くしろって言ってるようなものなんだよ」

「え?」

「川だって雨の影響で増水したりすることで勢いを増すことはあるけど、これらは結局外部的な要因で速くなってるにすぎない。それと一緒で、私たちが魔力を高速で動かそうと思えば、他の人の助力を借りて、体内に魔力を流し込んでもらった勢いを利用するとか、そんな程度なんだよ」

「はぁ……」


 そんなに難しいことなんだろうか。

 俺は特に意識しなくても勝手に動いてくれるので、やはり理解は難しかった。

 すると、生徒会長は苦笑いをしながら補足してくれた。


「魔力も血液と同様に心臓部分からポンプのように押し出されてるわけだけど、君は自分の心臓の押し出す強さを自在に変化させ、血流を速くすることはできるかい?」

「無理ですね」

「君はそれをやってるんだよ。一応、魔力は血流と違って自分の意志で動かすことはできるけど、それだってそのままの流れを自然と誘導する形で自分が望む場所まで導いてるだけだ。決して流れる速度が速くなってるわけじゃないよ」


 まだ実感は薄いが、とにかく俺のやってる身体強化魔法はヤバイってことが分かった。


「でも、そういう理由だったんだね……」

「えっと……何がでしょうか?」

「君の全身の怪我の話だよ」

「え?」

「薬師寺君に治療してもらったわけだが、君の体は想像以上に傷ついていたんだ。それこそ筋繊維からボロボロで、骨も粉々。普通に戦ったにしては悲惨すぎる状態だった。でも今の話を聞いて納得したよ。その強化に君の体が追い付いてなかったから、そんな大変な状態になってたんだね」


 それは確かに実感した。

 最初に発動した強化倍率なら、体に不調はなかった。

 ……いや、これも長時間試したわけじゃないから分からないな。もしかしたら長く続けると今回みたいに体が疲弊して大変なことになるかもしれないし。

 とにかく、体への負担が大きいことは分かっていたのだ。


「その……これってもう、どうしようもないんですかね?」


 だからと言って、今の俺に身体強化魔法を諦めることはできない。

 マモンの能力を除いても、この魔法がないと戦えないからだ。

 むしろ、マモンの能力と併用することで、ようやくアミーと戦えたわけだしな。

 すると、生徒会長は少し考える様子を見せる。


「そうだね……まず、体を鍛える。これは単純だけど効果はあると思うよ」

「そうですね」


 確かにそうだ。俺の体が強化に追いついていないなら、体を鍛えればその強化に追いつけるだろうしな。


「それと、君の体が高速で循環する魔力に慣れていないというのも大きいかもしれないね」

「え?」

「それこそ筋肉と一緒さ。鍛えれば鍛えるほど筋肉は強くなるだろう? 君の魔力の通り道がまさに筋肉というわけだ。今まで使ってなかったその道を、無理やり激しく動かしたから、筋断裂みたいな症状が出てる可能性があるんじゃないかな。つまり、その循環速度に慣らしていけば、また変わるかもね」

「なるほど……」


 それは考えてもなかったな。

 つまり、これから俺が身体強化魔法を使うためには、まず体を鍛えて、あと身体強化魔法をたくさん使って体内の魔力の通り道を鍛えるってことだな。

 なんていうか……前にマモンにも言われたけど、マジで脳筋魔法だな。

全然魔法っぽくない。

俺だって炎の球とか飛ばしたいのに……!

それができれば、大道芸として大金が稼げたはずなのにいいいいいい!

はぁ……今の俺はせいぜい荷物運び役として優秀なくらいか……それでもすごいんだろうけどさ。

 己の無力さを噛みしめていると、とあることを思い出す。


「そう言えば……あのルボイはどうなったんですか?」

「ああ……あの男はすでに厳重に拘束して、本部に送ったよ」


 ここが第五支部なんだし、どこかに本部があるとは思っていたが……どこにあるんだろうな。

 とにかく、ちゃんとした対処をしてくれているようで安心した。


「ちなみに、アイツと契約していたアミーは?」

「そう言えば、君は捕まった契約者がどんな処置を施されるか知らなかったね」


 生徒会長の言う通り、法律関係は資料を読んだものの、どんな対処をするかは知らなかった。

 すると、生徒会長は懐から何かを取り出す。

 それは真っ白な手のひらサイズの石だった。


「これは【封印石ふういんせき】と呼ばれるものだ。そしてこっちが……実際に封印された状態の封印石だよ」


 そう言って生徒会長はもう一つの石を取り出す。

 だがそちらの石は、真っ黒に染まっており、その表面には幾何学模様が浮かび上がっていた。


「こんな感じで、何かが封印されれば色が変わってその証である刻印が浮かび上がるんだ。ちなみに、この石にアミーが封印されてるよ。まあこれも、あとで本部に送らなきゃいけないんだけどさ」

「な、なるほど」

「ただ、あくまで封印であって、契約を解除するための技術じゃないからね。だから、この封印石も取り扱いに気をつけなきゃ、再びルボイの下に逃げられる可能性もあるわけだ」

「やっぱり、契約解除は難しいんですか?」

「難しいね。金仁君とマモンのような魂の契約は元より、それ以外の契約であってもね。もし解除しようとするならば、各神話体系の主神クラスの強大な力が必要だろう」


 マジかよ。そんな力が必要って……。


「何はともあれ、この封印石は罪を犯した契約者の幻想種だけでなく、未契約の幻想種を捕えたりすることにも使うから。金仁君もそのうち未契約の幻想種をどう対処するか学ぶだろうから、こういう道具があることは覚えておいてね」

「分かりました」


 まあそんな危険な場所には行きたくないけどな。

 できれば安全かつ実績を稼げる仕事が欲しい。

 すると、生徒会長の雰囲気が柔らかくなり、リラックスした状態へと変わった。


「さて……君への用事は以上かな?」

「え、終わりですか?」

「終わりだけど?」


 まさかの発言に驚いていると、何故か生徒会長も不思議そうな顔をしている。

 いやいやいや、これで終わりなわけないでしょ。


「あの、生徒会長」

「な、何かな?」

「当然、手当はでるんですよね?」

「え?」


 俺の発言に、生徒会長は目を点にする。

 おいおい、マジで終わるつもりだったのかよ。

 そうはさせないぜ!


「ほら、依頼中に不慮の事故が遭ったわけじゃないですか! それなら労災といいますか、いい感じの手当てがあってもいいんじゃないかなぁと思うわけですよ。だってあの襲撃は完全に想定外なわけですし」

『うむうむ。確かにそうだな』

「き、君らってヤツは……」


 俺とマモンの反応に、生徒会長は心底呆れていた。いや、大事なことだからね。

 俺らは普通に生活してるだけで向こうが勝手に攻めてくるんだし……何より、襲撃を受ける可能性が大きいことを分ったうえで俺を雇ってるはずだ。

 なので、俺が魔王の契約者で、襲われたのも魔王と契約してるからと、手当が出ないってことは認められないよなぁ?

 何より、俺はこの幻想対策部に入る際の契約書は読み込んでおり、やはり契約書内には俺が魔王の契約者であることによる弊害を、俺自身が負担するなんて文言はないのだ。


「というわけで、手当、期待してますねッ!」

「…………はぁぁぁぁ」


 俺の全力のお辞儀を見て、生徒会長は大きなため息を吐くのだった。

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