第12話 カビトリ聖池から放つ光(3)

*

顔の筋肉は急速に引き締まり、次は何が起こるのかと心の中で思っていた。

「来てください、高貴なノキドガ家のシンダベニ・ノキドガから」

なぜか、黒ずくめの人がこの話をしたとき、語気が明らかに和らいだ。すぐにプラットフォームに置かれる、きらびやかな五色の光を持つ石とともに、聖池の中央に投げ込んだ。


「そう、俺が!」

先頭に立っていた人は素早く通り過ぎ、得意げな顔をしていた。

彼の身なりをよく考えた。普通の人とは少し違って、胸には金色に輝く家族の印章が掲げられており、腰には外見の華やかな短剣が飾られている。


「ノキドガ家は王国議会で最も有力な家族だ」

彼は全く必要な補足をしていない。不潔な顔をして俺たちに向かっている。

残りの3人に少し目を向けると、彼らの目には憧れと嫉妬が一致していた。

時間はゆっくりと流れ、水に落ちた生命石はまだ何の反応もない。そのノキドガ家の人は、この時、いらいらした表情をしていた。彼は打診的にスタッフの方を見ながら、体を下げて池の底の動きを見ようとしたが、鼻先が水面にぶつかりそうになった。

俺がどんな職業を手に入れるのかと心の中で考えていたところ、隣に立っていた中年の人が突然叫んだ。


「そこを見ろ!」

全員が息を殺し、目を一斉にカビトリ聖池の中央に向けた。

池の底にはもともと微かな紫の光が、柔らかい緑の光に変わっていた。

その緑の光はまた一つ一つの光の点になり、人々が見守る中で水面に漂い、その六つの銅鏡と融合し始めた。


シンダベニの待ちきれない表情が消えた。

「緑の光……なぜ……?」

彼の口の中で思わず呟き始めた。

「最も高貴な家族から、俺…」

緑?なぜ緑の光が彼を失望させたのだろうか。彼の力の抜けた両手のように見えて、さっきまで彼は一世を得られないような顔をしていたが、今は跡形もなく消えてしまった。

一瞬にして、6本の緑色の光が銅鏡から飛び出した。聖池の中央の上に集まった。光が合流すると、また分子に分割され、集まって分離され、鋤と熊手が十字に交差するパターンが形成され、周りは長い谷穂に包まれていた。


「農民」

突然、スタッフの口から冷たい声が漂ってきた。

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