第10話

翌年の2012年、この年にはロンドンオリンピック・パラリンピックが開かれた。


峻希と雄哉の二人は、パラリンピックの代表に選ばれた。昨年のワールドカップで準優勝したメンバーで、今度はパラリンピックに挑んだのだ。しかも雄哉は、そのチームの主将に選ばれたのだ。


監督から伝えられた時、雄哉は驚きすぎて、気を失いそうになった。だが雄哉は、監督の言葉を信じ、キャプテンを引き受けることにした。



ワールドカップではボッチャ界に旋風を巻き起こした火の玉ジャパン。パラリンピックでも躍進が期待されたが、準々決勝で惜しくも敗退。順位は7位という結果に終わった。


しかし、パラリンピックでの日本チームの入賞は初めてで、大会後、雄哉は厚生労働大臣表彰、静岡県知事特別表彰、浜松市のスポーツ栄誉賞を受賞した。この受賞が雄哉をさらに加速させ、翌年、雄哉は日本ボッチャ選手権大会で2回目の優勝を果たすと、次の大会でも優勝し、大会連覇を達成した。

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