第8話

翌年の日本選手権、昨年優勝の峻希は連覇を狙ったが、決勝で雄哉と公式戦で初めて対戦することになった。


 峻希と雄哉は練習でいつも対戦しているため、二人とも相手の手の内は知り尽くしている。


 試合は第一エンドの峻希のジャックボールから始まって、雄哉→峻希→雄哉と、ジャックボールの順番は変わっていった。

 第三エンドまで終了して峻希が4―1でリード。雄哉が逆転勝利するにはこのエンドで4点以上を取る必要がある。ボッチャで4点を取るのは、プロでもなかなか難しい。誰しもが峻希の日本選手権連覇を確信していた。

 

しかし、このエンドで雄哉はスーパーショットを次々と決めていき、日本選手権史上初となる、1エンド6得点を獲得。この結果、4―7と、雄哉が点数で逆転し、日本選手権初優勝を果たしたのだ。

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