第7話

名前を見つけた瞬間、雄哉と峻希は二人でハイタッチした。二人は強化指定選手に選ばれたのだ。


 そして、予選を勝ち抜いて出場権をつかんだ日本ボッチャ選手権大会。雄哉は三位だったが、峻希はこの大会で初優勝。日本最高峰の大会で優勝し、峻希は夢であった日本一に輝いたのだった。



 峻希の優勝を一番喜んでくれたのは、雄哉だった。しかし、峻希と雄哉の最初の目標は、どちらが先に日本一になれるか、を競うことだった。峻希が先に日本一になって落ち込んでいるはずの雄哉が、友の日本一を一番に喜んでくれた。今までの雄哉だと、こんなに喜べなかったかもしれない。友の快挙は、雄哉にとって刺激となっていた。

そして雄哉は、「自分も早く日本一になりたい」と思うようになった。

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