第12話 ケモ耳で萌えられないってどんなシュチュ?
リックたちが美少女に質問をしまくってるけど無視して食べまくっている。
どんだけ腹を空かせていたのか。
サイラスは子供は守備範囲外だからって言うし、ガルムは自分が子供に好かれるタイプじゃないからって肩を落としている。
クリスは自分の防御が効かなかったことに凹んでる。
ルランはみんなの様子を眺めつつ自分もちょいちょい何か摘んでる。
ハートは俺の背中をヨシヨシ撫でてくれて。良い人。
ヒョウガはケモ耳っ子を遠巻きに匂い嗅いだりして様子を伺っている。
「あー、お手上げだ。ギルドにブン投げよう」
何も答えてくれない謎の獣人を置いておけなおよな。リックが困った顔で決断した。
『ツバサ、悪意が無さすぎて何も掴めない。多分腹が減ってただけ』
腹が減ったからっていきなり吹っ飛ばして飯かっ喰らったらただの強盗事件。
『いやぁ、子供だし強奪って言うには可哀想だ』
俺、5歳児サイズ。打ち所悪かったらまたクネクネに会う羽目になるとこだった。俺可哀想!
『ツバサは神人族だから多少のことでは死なないぞ』
それ!聞くの忘れてたけど、神人族ってなんだ?
『エレミアさまが作った身体だから。ツバサの体は神の権能とエネルギーで生成されて普通の人より神寄りになっているんだ』
俺、なんかすごい?
『寵愛や加護持ってて全属性持ってたら普通にスゴいだろ!』
そうだった!ヒゲのせいですごいって感じないままでいたわ。
ふむふむ。って納得してたらまた衝撃を受けた。今回はハートが支えになってくれてるから無事だけど何!?
「おい、ツバサ無事か?」
保護してもらってなんだけど、ちっとも守られてないな?エイミーとかとか。
何故かケモ耳っ子にしがみつかれている。
ウーって言いながらなんか首元クンクンハムハムされて。
こんなの初めてぇってアニメちっく場面の展開で性の目覚めとか?ねぇよ?
5歳児の体で10歳くらいのケモ耳美少女とじゃ何も起きない。
せめて乳が育っているくらいならオッサンとしてはウェルカムなんだが、前世なら未成年淫行になっちまうし。
言ってしまえば、女性声優さんたちと特撮の悪役女性に萌えてたから、可愛かろうが未成年は範囲外だ。あくまでもキャラクター萌えであってナマモノは違う。
現実の女性にうつつを抜かす間も無くオタ芸に励み、仲間たちと騒ぐのが正義!
いやアニメの未成年キャラは好きだったよ。でもアレは非現実だから良いのであって実際に手に出したいのはアウトじゃん!
ロリに突然襲われて呆然としているショタな俺は、シャブシャブとまさに食われかけてるんだが?反撃して良いのか?
リックたちも結構動揺しててみんな動かないでいたら庭からバシィって何か衝撃音がした。
結界が作動したらしい。
作動するとこんな感じなのか?と思ったら、さっき強度を上げたかららしい。
クリスとガルムが様子を見に行った。
ちっとも離れそうにないケモ耳っ子を女の子を無理矢理引き剥がすのを躊躇うリックたちがどうしようかと困り果ててると外を見に行ってた二人がもう一人のケモ耳を連れて戻ってきた。少年だけどな!
関係者なら助けてくんないかな?
「もーうーしわけありません!」
目が合うといきなり腕を伸ばした状態での土下座?をされる。
????なんだ???
やっとこさ、解放された俺。首周りがぐしょぐしょだ。クリーンしとこ。
「本当に妹がすみません。ちょっと目を離したすきに見失ってしまって。ご迷惑お掛けしました」
謝り慣れし過ぎている。多分15歳くらいなんだけど随分痩せてるなぁ。
よく見ると妹とやらも少し痩せてる。
あんな突撃じゃなかったらな、飯くらいいくらでも出すのに。
リックたちがなんか痛ましそうにしている。
『ツバサ、獣人はこの辺りじゃあまりいない。近くの国で奴隷に近い扱いをされてて、そこの国以外で見かけたら逃げてきた奴らってことだ』
なんと!獣人って前世だと萌え扱いなのに!!
あれか?力が強いとか丈夫とか従順とか言うやつか?動物扱いで虐げるやつ?
『そんな感じだ』
せっかく力自慢の丈夫な種族がいるのに共存せずに虐げるなんてアホだな!
『どう言う意味だ?』
だって魔物とか出るなら助け合ってた方がお互い良いだろうし、働き手としてきちんと雇えば発展の助けになってくれるだろう?
『獣人は魔法が使えないし直情型が多いから人間の貴族は自分達が有利だと思ってるんだ』
えー、不満が溜まったら魔法なくても大暴れされるだろうし、無理に働かせても生産力落ちるだろ?
『うーん?そう言う考え方が出来るやつがいればあの国も良かったんだろうがな』
どこの世界も理不尽なことがあるなぁ。全く。
俺がヒュウガと話してる間に、リックたちは少年から大方の事情聴取が済んだらしい。
何か既にガルムが食事を出してたが、なんとなく少年にマ○クのバーガーセットとナゲットてんこ盛りを出した。
さっきあんなに食ったのにみんなの目が机に釘付けになってる。
しかもみんなの頭にケモ耳が悲しげに垂れ下がっている幻影が見える。
少女もよだれが垂れ放題だ。
そんな中一人で食えんよな。
もうなんか知らんけど天井につきそうなくらい出した。
ヒョウガ、お前もか。
物凄い勢いで消えていくのをシェイクを飲みながら眺めたよ。
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