KAC振り返り、始めます

 KACに参加された皆さま、お疲れ様でした。


 私は今年は正直、参加するのは厳しいなぁと思っておりましたが、KAC作品を読みに来て下さる方のおかげでやる気になり、難しいお題の数々に途中何度も挫けそうになりながらも、なんとか去年に続いて皆勤賞を取ることができました……!

 「カクヨムからのお知らせ」で自分の名前が掲載されることなんてKAC皆勤賞くらいしかないので(正確に言えば載っているのはIDですが)、やはり自分の名前が載っているのを見ると、どこか嬉しい気持ちになりますね。


 その名前を見たときに気づいたのですが、そういえば、KAC作品の創作記録、全くつけていなかった……! かれこれもう一か月以上前の話で、これ以上時間が経つと忘れそうなので……ぼちぼち書いていきたいと思います。

 全八作品分書くとなると、結構な量になりそうなので全部書けるかはわかりませんが――――最近いろいろあってまたカクヨム離れしつつあり、連載中の『幽霊船』とか一月の終わりから一文字も書けていない……というこの状況を打開するためにも、せめて本作くらいはたまに書きに来たいと思います。



 ちなみにKAC、今年は参加無理かな、と感じたのは、精神的にそして時間的に余裕がない、とてもきつい時期だったからでした。

 というのも今年の二月から、これまでにないくらいに目まぐるしく環境が変化していて――――今までに経験したことのないような出来事が、次々と起こりました(二月三月の状況に関しては、ちらっとKAC二回目の作品にて触れましたが……)。

 正直、今でも状況が完全に改善した、とまでは言いきれず、落ち着かない日々が続いています。


 特にKAC一回目のお題の時期は、早々に引っ越し先を決めなければならない状況下にあったので――――どうしよう、参加する時間、あるかなぁ。KACは思い入れもあるし、なんとか参加したいけどな。

 そう思って見たお題が、「出だしが『○○には、三分以内にやらなければならないことがあった』」……なにそれ、全くもって意味がわからん。

 そんな難しいお題を見てすっかり心が折れた私は、もう一回目参加は無理だろう、一回書けなかったら皆勤賞取れないし今年はもういいか、という投げやりな気持ちになっていました。


 しかしその一回目お題締め切りの前日、今までいくら探してもいい物件が見つからなかったのに――突然、次の引っ越し先が決まりました。


 ようやく決まって晴れ晴れした気分になった私は、こうなりゃKAC、書いてみようか、と奮起することに。既に一回目のお題の締め切り当日になっていて、残り時間少ないけど……。


 そうしてなんとか書き上げた作品が、第一回目お題「出だしが『○○には、三分以内にやらなければならないことがあった』」の、『この星が滅亡するまで、3 minutes』になります↓

https://kakuyomu.jp/works/16818093073050187588


※この先は『この星が滅亡するまで、3 minutes』のネタバレを含みます↓


 まず一回目のお題の、「三分以内にやらなければならないこと」について考えます。うーん、三分でできそうなこと……カップ麺が作れるとか? てか、それくらいしか思い浮かばないんですけど……。

 考えた結果思ったのが、「三分以内にできることなんて大してない」ということでした。時間がなかった私はもう、それをテーマに書くことにしました。


 まずは、「三分以内に何かできること」を考える状況を作ってみます。例えば……わかりやすく、あと三分で死ぬような状況とか? そういえば、死ぬ直前にやりたいことは何だとか、よく話題にあがる気がする。よーし、それでいこう。

 となると……病気じゃ死に至る時間まで正確にはわからないだろうし。ピストルを突き付けられていて「三分間待ってやる」みたいなシチュエーションだと、どうも自由度が少なそうで、その間にできそうなことは限られるし。

 そうなると、あと三分で隕石が落ちてきて地球滅亡、とか……?

 三分前に地球滅亡を知った、というのは直前すぎてちょっと無理あるなと思いつつも、もう現実リアルでも執筆の時間がないから進めてみることに。


 まずは直前に地球滅亡を知った状況説明(という名の理由の後付け)から。ニュースでは間違いなく報道されるし、誰かと喋ると必ずその話題になるだろうし……とりあえずテレビも見てない、人付き合いも遮断している人にしておこう。


 正直、こっから先はもう、適当です。いつもの執筆時みたいにまず話の流れを考えたり、主人公の性格を考えたり、オチを考えたり、なんて思考は一旦置いといて、「死ぬ三分前に何ができるか」を自分で妄想してみて、次々書いていくだけの作業をしていきます。

 思わずこれまでの人生を振り返るかもしれない。もしくは、三分以内でなんとか楽しめることを探すかも……? 今まで貯めてきたお金も三分後に無駄になるのなら、三分で使う手段を考えるとか。はたまた本当の『最後の晩餐』を決めるのか……正直、作って食べるには三分では足りないだろうけど。

 そうして最後の最後には――――どんな死に方を選択するか。そんな感じかな。


 あとは、物語の始めで人付き合いを遮断しているやさぐれた感じの主人公に決めていたので、そこからラストの展開を考え――――この隕石事件をきっかけにこれまでの人生を見直す感じに、バッドエンドではなく希望の持てる読後感にしてみました。


 ちなみに『この星が滅亡するまで、3 minutes』というタイトルについても、じっくり考える余裕もないため適当に考えたのですが――――「地球」ではなく「この星」にしたのは、実はここは地球じゃなかった……的な伏線か何かをどこかに入れようかな、と思っていたからです(ジャンルをSFにしているのは、その名残でもあったり……)。

 しかしそんな内容を盛り込む余裕がなかったため、ここが地球だ、という事実は書かなかったとはいえ、実際はほぼ地球上で起こったような話になりました(頂いたコメントを見ても、「地球滅亡」だと捉えていらっしゃる方が多い印象でしたね)。



 そうやって、なんとか期限までに完成することができました。あー間に合ってよかった。

 そんな感じで作品のクオリティよりも、まるで宿題を終わらせるような……とにかく課題をクリアすることを重視して書いた作品ではありますが、自分が思っていたよりも多くの方に読んでもらえたり、コメントまで頂いたりして嬉しかったです!

 いろいろ辛い状況下だったので喜びもひとしおで、この先のKAC執筆のやる気に繋がりました。大変ありがたく思っております。

 

 そんな感じで今年のKAC、なんとかスタートを切ることができました。


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