第5話クローズ就労の失意
精神障がい者は、企業に障害持ちであること前提に勤めるオープンと隠すクローズがある。
オープンは、だいたい面接さえもしてくれないが、理解ある会社もある。
クローズは、薬を飲んでいる事さえも隠すのが難しい。全てをウソで塗り固めなければいけない。
僕はクローズで、児童福祉施設に転職した。
おかしいのは、まず、休憩時間がない。
次に、月2回ある職員会議が夜の7時から夜中の1時まであるのだが、残業代はもらえない。ここの、残業は全てサービス残業なのだ。
職安の情報に騙された。
頭に来た僕は、バス通勤なので、定時になると帰った。
それを、施設長は気に食わないらしい。
無視した。
ある日、隠れて昼の精神安定剤を飲んでいるところを他の職員にバレて薬の名前から精神安定剤と突き止められ、施設長に呼び出され、うちは精神病患者は受け入れないと言われてクビになった。
障がい者である児童をお世話する施設は、職員が精神障がい者であると虫けらの様に扱うとはいかがなものか?
僕はそれ以降、オープンで仕事を探しているが仕事が見つからない。
焦りでまた、精神病が酷くなりある病名を告げられた。
統合失調症
いやはや参った。精神分裂病ではないか?
大学病院を2か所受診して、2か所とも統合失調症と診断するのだから、この病気を受け入れなければならない。
そして、即日、閉鎖病棟に入院した。
結婚したての嫁さんに迷惑かけてしまう。その入院は長くはなく、直ぐに退院したが就職先がなかなか見つからない。
その日から、僕の地獄の日々が続く。
何よりも、嫁さんがいたから仕事探しは諦めなかった。
そうして、ある就職先を発見するのである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます