”ピピピピ”

 スマホの7時のアラームが鳴る。

「んーっ!」

 眠気がまだ取れない。あ、今日は月曜日、学校か……。

 憂鬱な気分の中、手を伸ばしてカーテンを開ける。外は晴れていて暖かかった。

 俺はリビングが”ガタガタ”と少し騒がしいことに気がついた。


「あ、十三くんおはよう」

「おはようござ・・・おはよう!」

 リビングには幸子さんが居た、未だに敬語を使わず話すことに慣れない……。

「幸子、十三おはよう」

 後ろからやってきたのは父だった。

「みんなおはよう!」

 この元気な声は木葉姉さんだ。

「はい、これ弁当ね」

 俺と木葉姉さんは幸子さんから弁当を受け取った。少し温かい……今さっき作ってくれたのか!

「早起きをしてまで……ありがとう!!」

 父がこの人を選んだのは正解だったのかもしれない……。

「お母さんありがと!」

 ニコーっと木葉姉さんは微笑んだ。あ、朝から俺は天使に出会った……っ!

「お父さんたちは同じところで働いているんだ。そろそろ時間だな」

 父は壁にかけてあった時計を見てそう言った。

「朝ごはんはテーブルにおいてあるから食べておいてね」

 玄関のドアを前に幸子さんは言う。

「いってらっしゃい!お仕事頑張って来てね!」

 木葉姉さんは手を振り父たちを見送る。ええ子や〜ん。うち涙出てきたもうたで……

 はっ……!いつの間にかキャラ崩壊してしまった!

「いってらっしゃい!」

 俺も手を振った。


 父たちを見送った俺と木葉姉さんは、すぐさま朝ごはんを食べて制服に着替えた。

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