第3話 街へ行きましょう
いい
(街へ行くのに、首がないのはよくないわよね)
(確かに、
魔女の里の住人たちは二人の首なし魔女を見ても全く驚きませんが、街ではきっと目立ってしまうでしょう。他にも首のない
(頭の代わり、何にしようかしら)
ふと、ネビュウの目に天井から
(ねぇ、花束なんてどう?)
(
そうと決まれば、
魔女の里には、様々な魔女が暮らしています。トカゲやカエルなんかを育てて売っている魔女もいれば、代わりにおまじないをかけてくれる魔女もいます。
二人はまっすぐ、たくさんのお花を育てて売っている魔女の元へと向かいました。
(フラウ様、フラウ様、わたしたちの頭にするのにピッタリの花束を二つくださいな!)
「頭に? そりゃまたどうして。首なしに
(違うの! わたしたち街に行くの!)
(驚かせてしまうといけないから、花束を頭の代わりにしようと思って)
お花を売っている魔女のフラウは、頭が花束の少女というのも驚かれるのではないかしらと思いました。けれど、ようやく街に出る気になった二人のやる気を
にっこりと笑って、店内に並ぶ色とりどりのお花を示します。
「それじゃあ、どの花にする? あたしの咲かせる花は季節なんて関係ないからね、好きな花を選びな!」
(わたしはスイートピーがメインの花束がいいわ!)
(お姉さまがスイートピーなら……わたしはネモフィラにするわ)
「はいよ、そこのベンチに座って待ってな」
二人が店先の木製のベンチに座って待っていると、少ししてフラウが両手に花束を持って出てきました。
ピンクを
(とっても素敵だわ!)
(さっそく頭にしましょう)
フラウにも
(なんて可愛いのかしら)
(いい気分ね)
二人はくるくると回って喜び合うと、フラウにお金を支払いました。
そして、ついに魔女の里から一歩踏み出したのです。
里の入り口から街までは、森の中の一本道を歩きます。一本道と言っても、
二人は
しばらく歩くと、茶色を基調としながらも赤や黄色、青のレンガをアクセントにしてできた街並みが見えてきました。ざわざわと
シスビーは、ネビュウの左手をぎゅうと
(大丈夫、だいじょうぶよ)
(そうよね、大丈夫)
二人は
(手続きとかは、いらないのかしら)
(誰もしていないわね)
キョロキョロと辺りを見回しながら、どうしたらいいのかと立ち止まっていると、やはり花束の頭が
「困ってる?」
そんな時、一人の青年が声を掛けてくれました。すらりとした長身に、
「あんなところで立ち止まって、何か問題でもあった?」
(わたしたち、初めて街に来たの)
(自由に出入りしていいものなのか分からなくて)
突然
「あぁ、そうなんだ! この街は全智の魔女様がお掛けになった
(ロフォーア様の!)
(それなら安全ね)
「あれ、二人は全智の魔女様のお知り合いなの?」
(えぇ、わたしたちのお師匠様なの)
「それじゃあ君たちも魔女なんだね、すごいや!」
青年がとってもキラキラとした目で二人を見るので、二人は少し
(わたし、ネビュウよ)
(わたしはシスビー)
「
三人は
噴水広場の周りにもたくさんの人がいました。
噴水を
「二人は街に何をしに来たの?」
(わたしたち、料理の先生を探しに来たの)
レナードはそれを聞き、
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