神様の本音 本題

神13:「まったく、お前たちは何をしているのですか?お遊びもいい加減にしなさ

    い。それと、神0。あなたが神としての自覚が足りていないことは事実で

    す。もっと精進しなさい。」

神0:「へーへー。その話は聞き飽きましたよ。」


神13は他の神たちをなだめると彼をとらえていた縄をほどいてやる。

神13は神域でも一位を争うほどの善神であり人の子からの信仰も厚い。

神0が神として生まれたばかりの頃の教官でもある。



神13:「全く、お前は相変わらずですね。それよりも何か我々に用があったのでは

    ないのですか?」


ため息をつきつつ神13は彼に尋ねる。

すでに彼の事は諦めているらしく、これ以上何かを言うつもりはないようだ。

そして人格者である神13は初めに彼が言った言葉をきちんと聞いていたらしい。

それならもっと早くに出てきてもよかったと思うのだが、、、。

まったく成長のしない教え子に窮を添えたかった教官心とでもいっておこう。

消して彼がなぶられる姿を楽しんでいたわけではない。

違うと言ったら違う。


神0:「おお、そうだった。みんなに大事な話があんだよ。一応、今期は俺が神域の

   代表者だからさ。さっき大神様の所に報告に言ってきたんだよ。」


大神様というのは太陽系に存在する惑星の神を管理する高位の存在、つまりは神たちの頂点である。

むろんこの地球も外ではなく、定期的に大神様への報告が義務付けられている。

ちなみにここでは神0の報告頻度と制度がカス過ぎて大神様にこってり絞られた出来事は割愛させていただく。


神13:「お前が一つでもまともに仕事をしているとは驚いた。それで大神様は何か

    仰せられたのか?」


神0:「そう!そうなんだよ!なんか地球の神に対してすげー怒っててさ、監査?が

   どうとか言ってたんだよ。」


”監査”の一言に戦慄する神たち。

監査の意味することを知らない神0だけが通常営業である。

大神様の怒りを直接受けたくせにことの重要さを全くわかっていないらしい。



神13:「そ、それで大神様は他になんとおっしゃったのだ?そもそもなぜ大神様は

    お怒りなのだ?もちろんきちんと聞いてきたのだろうな⁉」


珍しく冷静さを殴り捨て取り乱す神13。

さすがの神0もその剣幕さに圧倒される。


神0:「んーっとなんだっけな。なんか魂の輪廻がどうとか管理がどうとか言ってた

   けど難しくてよく覚えてないんだよね。」


ここでもやはり神0は0だった。

縛られていた腕をさすりながらそんなことを言う。

事の重大さを全くわかっていないのか通常営業。

そんな0に神たちの怒りが再び頂点に達っする。

一発触発、まさにそんな雰囲気だった。

そして手の早い男神の一柱がまさに0の胸倉をつかもうとしたその時、0が更なる衝撃の言葉を発したのだった。


神0:「あっ、そうだ。なんかこのまま現状が改善されないようなら消滅も覚悟しろ

   とかいってたなー。」


それを聞いた神たちの顔色が赤から青に変わる。

恐怖に引きつった彼らの顔はそれはきれいな真っ青。


唯一、先ほどまで逆さにつるされていた0の顔だけは赤みが差していた。


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