第8話 集会と作詞

 月曜日になった。


 8時間くらい寝ただろうか。


 朦朧とした脳みそを何とか回転させて朝の支度をゆっくりと進める。


 自分は朝に低血圧になってしまうので朝方はかなり行動が遅い。


「おぁよー」


と母親と父親にふにゃふにゃな朝の挨拶をする。


 今日は初めての授業日だ。とは言っても授業はないが。


 1と2時間目は学年集会。


 3、4時間目は委員会と係決め。


 5、6時間目は新入生歓迎会である。


 ちなみにこの学校では3時間目と4時間目の間に45分の昼休みが入ってくる。


 シャワーに入り終わった私は指定の体操服、半袖短パンを着てYシャツと真新しいスカートとブレザーを着る。


 少しドキドキしながら中学の時とは違う道を自転車で走る。



 学校に着く。スバルがいたので何となくスバルの席に行く。


「昨日楽譜買ってくるって言うLINEがあってから何も連絡なかったけど、大丈夫だった?」


 スバルがちゃんとした文を喋ってる、と驚いたが、


「あぁ、ピアノの練習してた。一回集中すると私、他に何もできなくなっちゃうから」

と答えた。


 スバルは、

「ギターから代わってくれてありがとね。ピアノよろしく」


と言って来た。


 この前から思っていたのだが、スバルは彫りが深い感じのイケメンだが何となく言動が変だ。

 それに対して彼の友達は何も言わないから、多分そういう人なんだろう。


 長い付き合いになりそうだからよく観察しておこうと思った。


 最初は友達ができるかどうか心配だったけど、スバルと(多分)友達になれた。


 友達ゼロは無くなった。よかった。


 一時間目と二時間目は学年集会。


 体育館の隣にある謎の建物でありがたい話を聞くそうだ。


 正直めんどくさいが、座って空想してるだけで終わる。二時間耐えれば良い。


 歌詞でも考えてみようか。配られたプリントに書いてみることにしよう。


 朝のショートホームルームが終わり、体育靴を持って体育館の横にある謎の建物に移動する。スバルと一緒に。


 周りからは恋愛的にいい感じだと思われてるが、こちらからは全く恋愛対象として見ていないし、多分向こうも同じような感じだろう。


 今の所恋愛的な目で見られている感じはしていない。


 スバルに、

「ねー、次の時間暇そうだけど先生が喋ってる間何する?」

と聞いてみる。


「んー、歌詞でも書こうかな」


 二人とも作詞をすることになった。

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