第3話
私には恋愛の才能がないの。
どうしてここまで才能がないのか、自分でも分からないのよね。
私ね、彼氏いるの。
すっごくいい人なんだよ。
優しくて、気遣いが上手くて。
私の事いつも好きって言ってくれる最高の彼氏。
まあ、その話は一旦置いといて。
そうね、順番にいきましょうか。
初めて恋をしたのは、小学校中学年。
そう、結構早いでしょ?
私のまわりでも、結構「あの子と付き合ってる」とか「あの子が好き」とか、そういうのに多感になっていた。
勿論付き合うとはいっても、一緒に遊ぶ回数を増やすとか、手を繋ぐとか、ごっこ遊びのようなものであって、大人の「付き合う」感覚とは全く違うわ。
私もクラスの先駆けみたいな感じで同級生の子と付き合ってたんだけど、ある日、私はクラス中の人達からいじめを受けるようになった。
突然のことで、最初は何が起こったのか分からなかったの。
でも後で聞いてみたら、私が、私の親友の彼氏と仲良くしてたかららしい。
当時はそんなこと全く知らなかったから、彼氏は離れていくし、クラス中から無視されるわ、先生から突き放されるわ、男子トイレに閉じ込められるわで本当、散々だったよ。
いじめられている期間はさ、本当に友達が居ないんだよね。
遊ぶ人がいなくて。
でも家にいてもつまらなかったから、いつも夕方まで外にいたの。
そんな時それなりに仲良かった同級生の男友達が、「俺の家で遊ぼう」って誘ってきて、嬉しかったの。
けどね、その「遊ぼう」は私が知ってるものじゃなかった。
気持ち悪い。
初めて友達にそんなことを思った。
あまりにも怖かったから、私はその子から逃げたくてそのまま帰ろうとしたの。
でもその子は、私のカバンを隠してて、帰してくれなかった。
カバンなんかどうでもいいって今ならわかるけど、お金も鍵も入ってたしそのままそいつに渡して帰るなんて出来なかった。
結局家に帰って来れたのは門限がとっくに過ぎた夜の7時だったわ。
次の日から、その男の子は学校に来なくなった。
噂だけどね、その出来事以外にも色んな悪事をしていたらしくて、両親に施設に入れられたらしいわ。
もちろん、真実では無いかもしれないし、よく分からない。
でも、何となく気の毒だったのは覚えてる。
これが小学生の頃の話よ?衝撃でしょ?
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