古本屋
僕の名前は一松亮介、難解大を目指す高校3年生だ。
その日は参考書を買いに書店に向かうもコレっていうものがなく、イライラしていた。
書店を後にして暫く歩いていると昭和時代に取り残された一軒の木造平屋の本屋があった。
こんなとこに本屋なんてあったっけ?
好奇心が勝った僕はその店に入る。
中は無造作に置かれた本が至る所に乱雑し、足の踏み場もなく、店内も薄暗くて居心地が悪かった。
「何かお探しかね?」
奥から一人のおじいさんが現れる。
「参考書を探しに……」
「参考書ですか?では、そちらの積み上がった本からお探しください」
おじいさんは指さすと奥に引っ込んでいく。
彼は積み上げられた本からお目当ての参考書を見つけるも埃が被ったりして汚かった。
さらにイライラした彼はその本を鞄に忍ばせて代金を払わずにそのまま店を出ようとした。
しかし、店から出た途端。
辺りが闇に包まれ、自分ですら見えなかった。
ここは……どこ……?
その後、彼は皆から忘れられてしまった。
フフッ、悪いことは出来ないわね。
稲荷は去っていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます