第5話
海が学校に来る回数が増え、僕達のグループに打ち解けやすくなった結果、自然とグループの一員となっていた。
これから話す事は、少し自分の記憶が曖昧な話しである。
”僕達は海が加わった事によって、男5人・女3人のグループになった。
遊ぶ時の溜まり場は海の家なんだけど、正直僕の家から海の家までは自転車で15分ぐらいかかるので、ちょっと遠いなぁー·····と思っていた。
海の家に集まっている時はろくな事をしていなかった・・・ と言うよりも、誰かが必ずと言っていい程、シンナーかトルエン(シンナー系)を持ってくるので毎日のようにラリっていた。
缶に入れて吸う者、ビニールに入れて吸う者、それぞれの使用方法には長所・短所があるが、僕は缶派だった。
ラリってる最中は、記憶が曖昧にはなるが・・・ 僕は、理性を失うとキス魔になるところがあるみたいだ。
断片的な記憶ではあったが、誰かれ構わずキスをしていたのを覚えている、しかし・・・ 相手が全て男仲間だった記憶しかない。
女子としてるのは、一切記憶にないから・・・ きっと、男としかしていないのだろう、当然その中には海ともしていた記憶がある。
何度もシンナーを吸っていると、朦朧として記憶がない状態には慣れてくる。
気持ちよくて何もかも忘れられるのだが、意識は朦朧とすることは無く何をしているのかある程度の判断はできる状態にあった。
僕は、シンナーに慣れてくるとわざと海を選んでキスをするようにしていた。
海の事が好きだったから、シンナーと言う物の力を借りて海とキスする事を叶えていたのだ。
そうでもしないと、自分の欲求を満たすことが出来ないから・・・
初めの頃は、海がシンナーを入手しやすい奴・たまり場にできる場所(家)がある事が理由で仲良くなっていたが、初めて海と会った時「かわいいなぁー!」と思っていて、仲良くなるにつれて海に惹かれていくのがわかった。
僕よりも他の奴と仲良くしてるのを見ると嫉妬したり、会えない日が続くと寂しかったりと・・・。
自分でもどうしようも無い感情が湧き上がっていた。
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