第28話
「沖縄の事務所行き決定ね」
「雄輔、やっと雑用から解放ってわけね」
「え、決まり!?うそ!」
「ほんとーでーす。よかったね」
雪が言うから本当なんだ。
「社長!ありがとうございます!」
とりあえずぺこぺこ頭下げた。
「でも、なんでそんな簡単にokくれるんですか?長山さんが先に話してたって言うのもあります?」
雪が社長に馴れ馴れしく話してる。俺は入り口近くに立ったまま棒立ちで聞いてるしかない。
「まぁあるわよ。美月くんは真面目って聞いたし」
「ありがとうございます!」
さっすが長山さん!
「そういえば社長。こいつのこと、一回面接で落としたんですよね?なんで後から採用することにしたんですか?」
そうだ。雪に前話してたけど…落とされて…後から合格したのだった。
「落としたけど、なんか惜しい気がしたのよ」
「惜しい?ってなにがですか?」
「…内は、姉御ねぇ。そんなに気になった?」
「理由があるなら知りたいです」
「美月くん、あなたは履歴書にスタイリストになりたいとつらつらと真面目に書いてましたけど?募集してたのは、カメラアシスタントです」
え、なに?え?
「スタイリスト募集してないからー。募集要項も読めないのかしら?って思っちゃってね」
「そ、そうだったんですか?」
まじかよーありえねー!凡ミス!
「美月くんはちょっとまぬけなとこあるけど、服のセンスはいいわよ。面接も私服で来たし」
「そういえば、周りの人はスーツでしたね?」
「雄輔、あんたそれであちこち落ちてんじゃん?」
「え、そうなの?」
「はーうける」
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