第21話

「君は、すごいな。そこまで考えていたのか」


「え、はい」


長山さんは、なんというか…親戚のおじちゃんだなぁ。


「仕事はどうするつもりなんだい?」


「…モデル、事務所で、スタイリストしたいです。あ、の、雪が前いたらしくて、あんまり人いなかったらしいから…」


「…うちくんは、君をよく思っているようだね。私からも社長に話してみるよ」


「え!いいんですか!?ありがとうございます!」


長山さんに思わず握手を求めた。よかった。ちゃんと握手してくれた。やったー


「ねぇ美月くん…沖縄にスタイリストいるけど?」


白河さんに冷ややかな目で見られた。なにかした?


「え、でも雪が」


「雪さんはよく知らないのかも。長山さん、たしか沖縄の事務所にはスタイリストいましたよね?」


「あぁ、彼はカメラマンと兼用して大変そうだったからね…もしかしたら手が必要かと」


「そうですか」


あれ。白河さんのご機嫌悪いよ。なんでー?


「美月くん、気にしなくていい。仕事に戻ろう」


長山さんは、落ち着いている。白河さんは怒ってるよ。対照的。なんなんだよ。

それから、白河さんの撮影を手伝う予定だったが、なかなかメイク室から出てこない。

うあー早くして!


雪のご飯に間に合いたいよー

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