第13話

「なにそれー美月くんまぶしい!萩原なんとかして!」


「あー、雪さんは、厳しすぎて近寄りがたいし、暴力的なのを、美月くんはよしとしてるのであーる!つまりそこが好きだということさ」


「え、そんなことないですよ?」


雪はそんな厳しくないし。


「ふー!のろけ!美月くんいいね〜」


「美月くん、羨ましいぞ!」


みんなすごく酔ってきてる。ワインなんか飲んでしまって、俺も酔ってきてる。


「旭川さーん、スタイリスト俺もなりたいなぁ…」


いつの間にか、旭川さんに抱きついていた。


「美月くん、酔ってるよ。水飲みなよ」


「ねー美月くんは、雪さんといちゃいちゃしちゃうのー?」


「うーわ!田中さんいい質問!」


萩原さんたち、また騒がしくなってきた。


「もちろん縄で締められて、ムチとかだよね?」


萩原さんの雪のイメージなんなんだ?


「いやいや普通ですよー」


「うわ、普通って!美月くんやるぅー」


「でも雪さんは若くないですよね。うーん、ばばあはやっぱ無理かな〜」


「おーい萩原!失礼だしー」


「田中さんは男なら誰でもいいんですよね?好みとか言ってる場合じゃないです」


「なめんなよ。それ萩原だし」


「違います」


「俺は雪だけだー!雪ー!」


頭クラクラだ。気分が良くて叫んでた。


「おー美月くんもっと言えー」


「そろそろ帰ろうか、萩原くん」


旭川さんに言われて、萩原さんは冷静な顔になる。


「あ、はい。お金集めます。美月くん以外の人は、徴収するんで。おい餅月さん寝るな」


突然のおひらき。餅月はしゃべんないと思ったら寝てるし。なんだよあいつ。


で、俺は足ふらふら。

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