第12話

「ねぇねぇ、いつから?」


隣の席の田中さんに詰め寄られる。食い気味。


「え、あー、具合悪くなってから…声かけてもらってましたけど…」


あんまり、覚えてないけど。雪はいつのまにか一緒にいたし。いつも通りにしてたし。


「ぐぁ!美月くんやり手だ!よーし、俺もそうやってモデルを落とすぞ」


「萩原あんたね、美月くんをよくご覧なさい?かわいいでしょ?守ってあげたくなるわよねぇ」


田中さんにじろじろ見られる。


「え、田中さんも美月くん好きなんですか?うわーこんなとこで失恋」


「ありえな。美月くんは、お子様って感じだだからね。男感ゼロ」


「言えてる!雄輔ガキだもん!雪さん絶対飽きるしー」


餅月うっざ。めちゃ酒飲んでるし。


「田中さんの子供とか想像できないですね」


「萩原ちょっとなによそれ、どう言う意味?」


「まぁまぁ、落ち着いて」


ここには旭川さんもなぜがいる。なんと華やか。


「ところで、美月くんは、雪さんのどこが好きなのかな」


旭川さんから質問。うわー恥ずかしいなぁ。


「雪は、いつも優しいです」


「わー美月くんったらのろけてる!美月くん!かわいいぞー!」


田中さんも酔ってる。


「てか田中さん、藤原を彼氏にどうですか。あいつ、雪さんに振られてへこんでたんで」


「はぁ?雪さんに振られ?うわ、萩原と同じようなモデル好きなわけー?きっもーい」


「違います。あいつはドMです」


「ふーん、そうなのね〜つまり雪さんはSだからか」


「なんですか?それ?」

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