第19話かわいい幼馴染ちゃん⑦
幼馴染ちゃんの決意。
俺の決意。
俺はコンビニの帰り、スーパーで出会ったお婆さんの出会い。
目の前の公園で話をしていた。
「そりゃ、あんたが悪いよ」
お婆さんにすべてを話すと、キツイ言葉が飛んできた。
俺は言葉が出ないでいた。
「あんた、ちゃんとお嬢ちゃんの話聞いたのかい?一方的だったじゃないのかい」
図星だった。
確かにあのときは、自分のことで頭が一杯で幼馴染ちゃんのことを考えていなかった。
それは今も後悔している。
もう、前みたいになるのは無理でしょうか?
お婆さんに聞く。
「無理だろうね」
くっ。
「実際問題。ことは起こって、お嬢ちゃんは傷ついた。どう転んでも前のようにはなるなんて、あんたのエゴだよ」
やっぱり。
薄々気づいていた。
きっと、幼馴染ちゃんはもう俺に会う気はなのだろう。
「まあ、後悔の無いようにな。人生以外と短いもんだ」
お婆さんは寂寥を帯びに呟く。
どこか遠くを見つめるようなそんな目で。
「わたしは後悔してることがる。何であの時なんて、若い頃たくさん後悔したからわかるんよ。それは今以上に苦しいよ」
後悔。
その言葉は俺に突き刺さった。
今何もしないよりも、幼馴染ちゃんに謝りたい。
できるなら、もう一度でいいから・・・。
「おばあちゃん。ここにいたのか」
と、遠くから長い黒髪の女性が来た。
「孫だよ」
お婆さんは説明してくれた。
「あ、邪魔してしまったかな?」
女性は申し訳無さそうに言う。
女性は、俺より年上に見える。
「いや、もう帰るところだった。ね?」
俺は頷く。
「そうか。おばあちゃんの話し相手になってくれてありがとう」
お婆さんは女性と一緒に帰っていた。
その後ろ姿は仲睦まじい様子だった。
俺は幼馴染ちゃの家を訪ねた。
幼馴染ちゃんの家は俺の部屋の隣だ。
ピーンポーン。
チャイムを押すと。
『はーい、誰ですか〜?』
おばさんの声がした。
あの。
俺が声を出すと、おばさんが。
『君か。ちょっと待ってて』
意図を汲んでくれたのか、通信が切れた。
切れると途端に心臓が音を出し始めた。
「は~い。おまたせ」
中からおばさんだけ出てきた。
あれ?幼馴染ちゃんは。
「ちょっと君と二人で話がしたくてね。コンビニまで付き合ってくれるかな?」
俺はコンビニまでの道を再びおばさんと歩く。
「いや~、君から来るとわ」
おばさんは笑い言う。
「で、何があったのか。聞かせてくれるかな?」
え?幼馴染をから聞いてないんですか?
てっきりもう知ってるのかと思っていた。
「それが、あの娘何も言わないんだよ。まあ事によっては、わかるよね?」
鋭い目が俺を突き刺す。
俺は息を呑み、起こったことを話した。お婆さんに話したのと、同じ話を。
「ふむふむ」
おばさんは納得したようにうなずく。
俺が悪いんです。実際だらしないし、何もできない。
「まあ、君のお母さんも何もできないしね。よく世話したわ~」
おばさんは懐かしそうに言う。
「何だ、そこは気にしなくてもいいよ。それはあの娘も承知の上だからね、でも」
おばさんは、一つためて。
「傷ついたろうね。君はあの娘の幼馴染だろう。何年一緒にいると思ってるんだい?あの娘の気持ちを汲み取るべきだったね」
そ、そうですね。
ぐうの音を出ない。
何年も一緒にいたのに、あのときは自分のことしか考えれいなかった。
「まあ、私からすりゃ何年も一緒にいるからすれ違うこともあると思うけどね」
きっとお母さんのこと言っているのだろう。
お母さんは幼馴染と結婚した。
昔はお母さん、お父さん、おばさんの3人でよくいたらしい。
昔お父さんに聞いた記憶があった。
「その後、どうするかだよ。君がどうしたいか、きっとあの娘も君に決めてほしくて家で大人しくしてるみたいだしね」
俺がどうしたいかは、もう決めていた。
エゴと言われても、俺は曲げない。
おばさんはコンビニでサラダとなにか、くすり?のようなものを何種類か買って、コンビニを出た。
マンションに着くと、おばさんが。
「今日家で待ってて。きっとあの娘自身で行くと思うから」
そう言われたので、俺は大人しく家で待っていた。
大人しく、と言っても。度々立ち上がったり、ウロウロしたり。
意味のなく水を飲んだり、かなり緊張していた。
すると、ピーポーン。インターホンがなって。ドワを開けると幼馴染ちゃんが気まずそうに目を背けていて。
「これお母さんが持ってけて」
ビニール袋を突き出した。
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