第4話かわいい幼馴染ちゃん②

 はあぁ~~。俺は大きなため息を付き、教室の机にむかっていた。

 やっときゃよかったな。

 と、後悔の念が自然と口からこぼれていた。


 昨日の夕食時、幼馴染ちゃんが思い出したように言った一言が始まりだった。

 「そういえば、今日数学の宿題がでてたよね」

 え?そうなの?

 俺は数学の授業を、ぼーっと過ごしており聞いておらず、思わず聞き返した。

「むっ。聞いてなかったの?授業の最後言ってたよ」

 まじか・・・。

 絶句する俺。

 「じゃあ、一緒にやろうよ」

 パンと、手をたたき幼馴染ちゃんの提案する。その提案は嬉しかったのだが、今日はこれから少し用事があったので断ることにた。

 「用事?」

 幼馴染ちゃんは首を傾げる。

 そ、そうなの、大事なようなの。だから今日は早く帰っていいから。

 と、少しテンパりながら言うと幼馴染ちゃんは目をじっとーして。

 「変なことするんじゃないの」

 かなり怪しんでいた。

 でも言えるわけない、友達とゲームしたいからできない、などとは口が裂けても言えない。

 「ま、いいけどね」

 そう言いながら、夕食のカレーを口にする幼馴染ちゃん。

 「後で後悔しても知らないからね」

 拗ねたように黙々とカレーをほうばる幼馴染ちゃん。

 怒ってる?

 恐る恐る聞いてみると、幼馴染ちゃんは俺の顔を睨み。

 「べつにー。怒ってないですよーォ。幼馴染の君が私に隠れていかがわしいことしても私には関係ないもんね。べえぇぇ、だ。」

 幼馴染ちゃんは下を出した。

 いかがわしいことって。

 幼馴染ちゃんは、完全におこだった。

 「ごちそうさま」

 幼馴染ちゃんは、食べ終わるとすぐに台所に行き食器を洗い。

 「帰ってほしいみたいだし帰る。宿題やんないと大変なんだからね」

 そう言い残し幼馴染ちゃんは帰っていった。

 幼馴染ちゃんは完全にオコだった。  

 明日、好きなアイス買ってやろ。

 そう思った。


 ここからは、想像に難しくないだろう。

 結局、このあと友達と徹夜でゲームをし、寝落ちして宿題なんてことは頭からすっぽりと落ちていた。

 朝、幼馴染ちゃんは朝ごはんを作りに来てくれたがどこかツンとした感じだった。

 

 で、学校に着き宿題のことを思い出したのは提出のその時だった。

 先生は耳が痛くなるほど怒られ、追加でプリントを5枚渡された。

 そして今に至る。

 プリントを追加されたこともムカつくが、何より昨日一緒ゲームした友達はしっかりやっていたことがさらに苛立ちを増加させた。

 これ終わるか?

 かと思うほど内容が難しい。

 まあ、文句を言っても量が減るわけでもないので黙々と取り組む事にした。

 外からは、運動部の練習の声が、そしてどこかの教室からは管楽器の音も聞こえてきた。

 教室はオレンジ色に染まり。いつもとは違う教室になる。

 ガラガラ。音を立てて開いたのは教室のドアだった。

 「あ、ここにいたんだ」

 入って来たのは幼馴染ちゃんだった。

 「どう?昨日私とやったほうがよかったでしょ?」

 そう言いながら俺の隣の席座った。

 そうだったかも。

 すると、幼馴染ちゃんは少し笑い。

 「ち、ちなみにさち昨日何してたの?」

 どこかソワソワした感じで聞いてくる。もう隠す意味もないと思い正直話す。すると。

 「あははは」

 幼馴染ちゃんは笑った。

 「ゲームばっかじゃ駄目だよ」

 思った反応と違い驚く。

 幼馴染ちゃんならもっと怒ると思っていた。

 「ほんと良かった」

 安心するよに呟く幼馴染ちゃん。

 よかったて?

 俺そう聞き返すと、幼馴染ちゃんは顔が赤くなり。

 「べ、別にどうでもいいでしょ」

 いきよいよく言う幼馴染ちゃん。

 「そ、それより早くしたら」

 恥ずかしそうに言う幼馴染ちゃん。

 幼馴染ちゃんは机の上に腕で枕を作り、そこに頭を置く。

 「ここでサボらないように見といてあげる」

 その時の顔は夕日のせいか赤く見えたのと同時に、同仕様もなぐらいの、愛おしさがあった。

 あー、俺幼馴染ちゃんは今日もかわいい。

 

 

 

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