第2話

 部屋に戻ると雫が今月のファッション雑誌を手に取って読んでいた。

「かまくら外に出ていったの?」

「散歩しに」

「そっかもっと肉球を触っておくんだったな……」

 私の返答を聞くとさっきまで寝ていた布団にダイブしていた。

「唯の香りがする」

「匂い嗅がないで欲しいだけど……」

「えー」

 こっちを見てきたけど雫はうつ伏せのまま顔を埋めていた。

「へへへ……」

 足をバタバタとしていた。 

「ちょっと興奮してきた」

「なにそれ……」

「えーわからない? 唯可愛いし、良い匂いだし好きになってしまうんだよね」

 クネクネとしていて。その隙に見えるお尻がちょっとエッチにみえてしまう。

 雫と比べると私の方がお尻が大きくって、けど胸は小さいのに雫の方が大きい。なんで神様は私の胸を大きくしなかったんだろう……。

 恋愛とかは別に興味はないけど。

 それでも魅力的な幼馴染がいたら憧れちゃう。

「それで今日はなにして遊ぶの?」

「んーそうだね……。ちょっと出かけるけどこれとかどう?」

 なにか食べ物が乗っている画面を見せてきた。

「……アイスクリーム?」

「そうそう、ちょっと遠いけど最近出来た店なんだって、食べにいかない?」

「いいね」

 最近温かくなってきたしヒンヤリとしたのはいいかも。

「それと近くに定食店のから揚げ屋さんがある店もあるよ」

「から揚げっ!」

 から揚げがあるなら行かないと。

「ちょっと着替えるからその雑誌読んでて!」

「ほいほ~い」

 急いで寝巻用のシャツを脱いだ。

「唯のおっぱいエロい」

「私は雫の方が好きだけど」

「……おぉ」

 チラッと見ると顔を赤くして枕で顔を隠していた。

 可愛いな……。

「雫のおっぱい触らせて」

「唯ちゃんのエッチ~」

「……なんでバレてるの?」

「それは私も唯のこと好きだからね」

「両想いじゃん」

「ねぇ」

 タンスを開けて手を掴んだ服に着替えた。

  なんか髪がクシャッと寝癖になっている気がする。髪だけはとかしておきたい。

 クシを持って髪が跳ねているところを何度も直した。……良い感じになったと思う。

「お待たせ!」

「ほいほい」

 2人で玄関の方まで行き靴に履き替えた。

「じゃあ、行こう」

 雫が手を握ってきた。

「定食屋さんにレッツゴー!」

「レッツゴー」

 2人で定食屋さんまで手を繋いで歩いていった。


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

唯と雫 二髪ハル @2kamiharu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ