シーズン5
第1話「龍郎の怠慢」
龍郎「なんか外へ出かけたいな」
龍冷「外?」
龍郎「そう、この星の外」
龍冷「なんでいきなり…」
龍郎「星の外がどうなってるか気になったんでね」
龍冷「でも兄上飛べないじゃん」
龍郎「そうなんだよね…」
「だからどうしたものか…」
?「お困りのようですね!」
龍郎「拓弥将軍!」
拓弥将軍「私の技術を使えばほらこの通り!」
「ドラゴン用の宇宙船を作ることなどたやすいのです!」
「さ、これにご乗車くださいませ」
「もちろん操縦するのは龍郎様ですが」
龍郎「いいだろう」
「乗ってやる」
龍冷「大丈夫ですか?」
拓弥将軍「大丈夫だ!」
「なんせ安全性はぴか一だからな!」
龍冷「ならいいんですけど…」
こうして龍郎は宇宙船に乗り込んで出発した
しかし高度数万メートルに達したとき急にエンジントラブルが起きて墜落し始めた
龍郎「うわー!」
「落ちる!」
「仕方ない!」
「脱出!」
龍郎は無事に脱出した
しかしそれが龍冷からは見えなかったため宇宙船が墜落したようにしか見えなかった
龍冷「兄上ー!」
「どうしてくれるんだ!」
「安全性はぴか一じゃなかったのか!」
拓弥将軍「そのはずなんだけど…」
「まさか墜落するなんて…」
「私にも想定外ですよ」
「しかし龍郎様はどうなったんでしょう?」
龍冷「死んでるに決まってるだろ!」
「よくも…」
「兄上を返せ!」
拓弥将軍「もしかしたら奇跡的に生きてるかもしれないじゃん!」
龍冷「間違いなく死んでるよ!」
「死体は回収できないほど粉々になってるよ!」
拓弥将軍「でもまだ希望が…」
龍冷「もうないよ!」
「どうしてくれるんだ!」
「もう兄上は…」
「返せ!」
拓弥将軍「そんなこと言われても…」
「さすがに過去にさかのぼる能力はないし…」
龍冷「兄上ー!」
「よくも…」
「兄上を!」
拓弥将軍「この度はご愁傷さまです」
龍冷「誰のせいだよ!」
「少なくともお前のせいだぞ!」
こうして龍郎の葬儀が行われた
でも実は龍郎は死んでなかった
しかしもう葬儀も行った以上龍郎は帰りづらくなった
龍郎「いや…」
「自分の葬儀がこうやって行われているさまを見ることになるなんて誰が予想しただろうか…」
「これで自分は宮殿にもう帰れないわけだが」
「どうしたものか」
「民として生きるしかなさそうですね」
「そうしよう」
「ほかに行く当てもないし」
「そうしよう」
こうして龍郎は民として生きる羽目になった
続く
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