第3話「龍郎の怠慢」
前回のあらすじ
拓弥将軍があきれて去ってしまう
龍冷「兄上!」
「なんてことを!」
龍郎「私は何も間違ったことはしてない」
「拓弥将軍が勝手に去っていっただけ」
龍冷「でもこれは兄上のせいだろ!」
龍郎「もういいじゃないか!」
龍冷「全然よくないから!」
龍郎「まぁいいか…(股尾前科ボイス)」
龍冷「なぜに股尾前科…」
龍郎「股尾前科じゃダメなんですか?」
龍冷「別にいいけど…」
そしてしばらくして…
龍陽が崩御した
その後継には龍冷がなった
龍郎「なぜ龍冷が…」
龍冷「父上の遺言だ」
「仕方あるまい」
龍郎「くそ!」
「4代目マスタードラゴンに即位するのは私かと思ったのに!」
龍冷「飛べないドラゴンが即位できるわけないだろ」
龍郎「ぐぬぬ…」
「やはり私が飛べないドラゴンであることが問題なのか…」
龍冷「やっと気づいたのか」
「遅いよ!」
龍郎「もうちょっと早く気づいていれば…」
龍冷「今更気づいても遅い!」
「私がマスタードラゴンになった以上兄上にもはや居場所はない」
「マスタードラゴンからの命令だ」
「死ね」
龍郎「いやでございます」
龍冷「この私に逆らうというのか」
龍郎「私はあなたを弾劾します!」
龍冷「弾劾だと!」
龍郎「権力を振りかざし兄弟までも殺そうとするマスタードラゴンはマスタードラゴンの座にふさわしくない」
「よって私は4代目マスタードラゴン龍冷を弾劾します!」
龍冷「それは…困る」
龍郎「では私への斬首命令を撤回しますね?」
龍冷「わかった…」
「もし私が同じような過ちを繰り返してしまうなら兄上がマスタードラゴンになってくれ」
龍郎「まぁ考えておきます」
龍冷「でもこの宮殿からは出て行ってもらう」
「出ないと示しがつかない」
龍郎「弾劾しますぞ」
龍冷「私は屈しない!」
龍郎「そうですか…」
「今のやり取り録音してあるんでこれを世間に流せば世間はどっちの味方をしますかな?」
龍冷「当然マスタードラゴンであるこの私に決まっておる」
龍郎「果たしてそうでしょうか」
「ただでさえ長男が家督を継ぐべきという原則を破ったのに挙句の果てにはその長男を殺そうとする」
「それを知れば世間はどう思うでしょうかな?」
「それでも自分に味方してくれると信じているなら試してみましょうか」
龍冷「試すがいいさ!」
「どうせ飛べないドラゴンよりもこっちのほうがいいに決まってる!」
龍郎「そうですか」
「そこまで言うならばらまきましょうか」
こうして数々の証拠を世間にばらまいたのだった
続く
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