第十五話 部屋に入室、光る松明
「これか……? いやまさか……」
……そのまさかだった。
「えぇ!?」
あまりにすっぽりとハマったので、思わずそんな声が漏れた。
鍵を回してみると、ガチャっと解錠する音が鳴った。
……今までの部屋とは違う、そんな感じがした。
先ほどよりもさらに慎重にドアを開けた……正直、怖い、モンスターとかいないよな?
……すべて開け切ると、中は真っ暗だった。
「え……?」
恐怖と好奇心が入り乱れ、混乱とも思えない感情が心を支配した。
すると、突然、壁に付いていた松明が上から下へ順々に光を放った。
「うぉ!?」
……この時点で俺は確信した。
ここは普通の部屋じゃない、きっと何かがある。
足元に気を付けながら、下に下がっていった。
手すりもなく、壁伝いに降りていく。
……モンスターがいなくてもおかしくはない。
緊張しながら降りていくと、階段が終わり、通路になった。
まるで忍者の如く、すり足で歩いていくと、またも扉があった。
こちらは鍵が掛かっておらず、ノブを回すだけで開いた
……つばを飲み込んで、入室する。
すると、天井から松明よりもさらに眩しい光が部屋を覆っていた。
学校の教室よりも一回り小さいスペースの部屋。
その真ん中に、木でできた長方形の箱と、そこからコードが伸び、この箱と繋がっているであろう機械のようなものがあった。
……異様だ、何かあるのだろうか?
ゆっくりと、箱に近づくと、ある違和感があった。
「なんだ……?」
箱の蓋(?)の部分に、小さい小窓のようなものがあった。
……もしかしたら、先程の祭壇みたいに何かあるのかもしれない。
恐る恐る中を覗くと……
「う、うわぁぁぁぁ!?」
予想もしなかったものを見て、俺は扉に背中をぶつけた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます