第4話 輪廻
水曜 0時30分。
死にたいの翌日が終わった。僕は知っている。死にたいは意外と呆気なく過ぎる。
上げすぎたハードルのせいかもしれないし、そもそもそんなに大事ではなかったのかもしれないし、その両方かもしれない。とにかく、死にたいはそのオッズを裏切ることの方が多い。
この日を超えた僕はほっとひと息をつく。それどころか少し晴れやかな気分にさえなる。最悪だ。これでまた死にたいを待つだけの日々になる。
──とは思わない。なぜなら僕はランナーズハイ。死にたいの対義語は生きたいではなく無関心だ。そもそも未来に杞憂を抱く選択肢が消えている。
この乱高下はギャンブルに似ている。きっと僕だけでは無い。この繰り返しを浴びながら、世界にしがみついている。
君もそうだろ
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