第3話 2.5次元オタクはレイヤーさんの素顔大体分かる

今日もいつも通りに講義が終わる。

佐奈はバイトで帰ってしまった。

私もそろそろ帰ろっかな…

そう思った時だった。


なっ!あのお顔は奏さんだ!!そう私の直感が告げた。私は2.5次元が好きなのでその直感が当たってるはずだ。2.5次元見てたら多少はレイヤーさんの素顔が分かる節があると思う。伊達に長年2.5オタクしてないんだよ!私は!

でもオタクには2パターンある。

普通に話しかけるオタクか、絶対そうだと思いながら写真と本人とにらめっこするオタクと。

私は圧倒的後者だ。

100人中99人のが奏さんと言うお顔だろう。てか顔綺麗すぎだろ…女装されたら100%負ける。

だがもし違っていたらただの勘違いしてるヤバイ新出のナンパだ。そら知らない女の人が大学校内といえいきなり「奏さんですか?」って聞いたら「は?」となるだろう。なにか、なにかきっかけがあれば…


…!!あれは!原作の海外限定受注生産のスズくんの缶バッチ…!しかも汚れないようにカバーまで着けてる!そうだと分かった時の私の対応といえば速かった。


「あの!!もしかしてその缶バッチ海外限定受注生産のスズくんですよね!!私もスズくん推しで」



…やってしまった。ついつい推しの缶バで興奮してしまい早口で聞いてしまった。絶対引かれる…


「えっ!スズくん推しなん!!俺もめっちゃ好きやねん!特にスズくんて見た目も名前もちょ~かっこいいのにめちゃくちゃ口悪いし、ケンカっぱやいの最高やんな!」


「ですよね!特に第七巻のスズくんの過去回最高でしたよね!何でスズくんがこんな性格になったのか分かる回で!原作読んだときギャン泣きしてましたw」


「わかりみ深すぎるわ!あれは何回読んでも泣けるわ…思い出しただけで泣けてきた…てかここまで一緒にスズくん語れる人が大学に居るなんて…今まで損しとったわ…」


オタトーク楽しすぎて完全に忘れてたけどめちゃくちゃ関西弁だな…あれ?もしかして奏さんじゃなくてただの顔がいいオタクなだけか??


「あの間違ってたらあれなんですけど…もしかして奏さんって名前でSNSしてますか?私桜んぼっていうんですけど…」 


「えっ!桜んぼさん!?これは驚いたわ…俺桜んぼさんの作品ちょー好きで!うん!俺が奏で合ってるで!てかフォロバありがとうな~もう桜んぼさんにフォローされた通知来たときもうビックリして跳び跳ねてもうて…」


「もう前イベントでお会いした時から奏さんのスズさん大好きになって…こちらこそこんなかっこいいスズくんのレイヤーさんにフォローされてた事に気づかなかったなんて…あっ気になってたんですけど関西弁なんですね!」


「前イベント会った時は出さんとこ思って気をつけてたから~後桜んぼさんに会うのめちゃ緊張してて…興奮したら関西弁出てまうねん…あっ!桜んぼさんたぶん年同じやしタメでええよ!てか俺桜んぼさんにめちゃくちゃタメで話しとるやん…!やば…」


「全然大丈夫ですよ!私の方が良いのか…と言うか関西弁めちゃ萌えます!」


「ありがとう~全然気にせんとって!むしろ俺の為やと思ってタメ口で話してくれると嬉しい!」


「じゃあお言葉に甘えて…というか同じ大学だなんてビックリだよね!あっこんな時間じゃん!私バイトの事すっかり忘れてた!」


「俺も今日仕事入っとるの忘れてた!あっ!生ハムさんにもフォロバありがとうって言うといて!後またオフ会しよ~!」


「了解!こちらこそオフ会是非是非!」



呑気に奏さんかっこよかったな~などと思いながらバイトをしていたらその日の時間はあっという間に過ぎていった。

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彼氏いない=年齢オタクの私が人気俳優とオタ活キャンパスライフ UVA @uvausa

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