第2話 声優さんは声も歌も最高

イベントから数日後私は嬉しいことに気がついた。

「生ハムちゃん!!ズズくんのイケメンレイヤーさんの垢差し入れに入ってた…」


「いきなり電話来たと思ったら…今すぐ送って!」


「りょ!でもまさかフォローされてたなんて…全然気がつかなかった…」


「あっ私もだ…フォロバしとこっと♪へぇ~奏さんって言うのか~」


「朝からテンション爆あがりだよ~」


「それな!あっ!そろそろ行かないと学校遅れるから切るね!」


「私もだ!また何かあったら電話かメールするわ。」


「了解~!」




大学の行きの電車では友達と会うまで声優さんのカバーを聞きながら行っている。声が最高にいい声優さんなんだからどんな曲を歌っても神だ。


「あっ!佐奈おはよう~」


「おはよう~音!」

アカウント名 桜んぼこと、本名 中野音。

ちなみにこっちは友達の松下佐奈。中高と一緒の学校で大学も一緒の学部だ。ちなみに非オタ。本人いわくアイドルが好きなんだとか?


「音、聞いて!今日私の好きなnigの新曲が出て!!」


「あー確かに朝ニュースでやってたね」


「もう本当に最高…あっ!てか知ってる?うちの大学にnigの増住がいるって噂らしいよ!!」


「増住?誰…?」


「えーっとnigの…っても音分かんないか…あの実写の彼方の空への水木役だった子」


彼方の空通称かなそら。火、水、緑、闇、光とそれぞれのキャラがいる乙女ゲームだ。切れやすく、やんちゃなツンデレの炎の火野、物静かでクールの眼鏡の海の水木、穏やかで包容力のある森の緑橋、ヤンデレルートまっしぐらと名高いの長髪黒髪の闇の闇夜、一見王子様キャラに見えるが腹黒の光の光美。ちなみに推しは火野で推しCPは闇光と火水だ。


「あーあの顔が綺麗な…確かに水木格好良かったね。まぁでもやっぱり火野でしょ!この実写は顔が良かったから初めて実写で許せたわ。」


「音実写化にめちゃくちゃうるさいもんねw」


「原作改変は解せん。てか何の話してたっけ?かなそら?」


「違う違う!増住くん!」


「そう言えばそうだったね。」


「あわよくば~増住くんにあって花巻くんに会いたい…いっそのこと花巻くんだったらいいのに…」


「失礼極まりないw気持ちは分かるけどwそんな下心丸見えの佐奈なら増住くん?逃げるわw」


「そんなこと言わないでよ~!まぁ増住くんに会ったら音教えてね!!」


「てか増住くん?の顔知らないし…てか噂なんでしょ!本当に居るんだったらもう大騒ぎになってるよ!」


「だよね~!」


これがのちに大フラグになることをまだ私も、佐奈もその時は知るよしもなかったのである。

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