このくらいなら帰るまでは

だが、家に帰る途中、


「む……?」


まさかの気配。


『しょんべんしてえ……』


尿意だ。それも、さっきまではそれどころじゃなかったからか気付かなかっただけで、もうすでにけっこうキテる感じだ。


『でもまあ、このくらいなら帰るまではもつよな……』


そう思った瞬間、


「お…? あ、マジか……!?」


『家に帰るくらいまではもつだろう』と思ったってのに、勝手に……


「あ、トーマ様!?」


「あはは! なんだ貴様!」


リャハスが声を上げて、シエナが嗤って。


ああそうだよ。漏らしたんだよ。あたたかい液体が自分の足を伝わっていって、しかもその部分が痒いような感じになる。


くそお……! 女になったばっかだったから、上手く抑えられなかったか……?


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る