空想空間 その2

これはフィクションです


今日もはずれだったかー これで何回目か

何度も指折り数えてみる


鶴 もちろん本名ではない


指定されたコンビニの前で小一時間まってみたが相手は来なかった

メールすると もう少し待っての返信 後5分待って

もう一度メール 何か都合ができたらしい

待ってはみるが 音沙汰なし


”今日もはずれかあ” 溜息と共に肩を落として とぼとぼ帰り道を辿る


部屋に戻ると もう一度 スマホからサイトにアクセスして

メッセージが来ていないか 確認してみる

当たり前だが メッセージがあるはずはない


ばっと服を脱いで 部屋着に着替えて 取敢えず落ち着く

気持ちは落ち着いてはいない

なんでこーなんだ 自責と後悔の思いで

だんだん 腹立たしくなってくる

頭から湯気が立って まるで やかんだ

怒りの気持ちが収まらない


”馬鹿やろう” 鶴は持っていたスマホを投げ 布団を被った

無論 眠れる訳なんてない 夜気は部屋に だんだんしみ込んでくる

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