第2話

 俺は勧められた『異世界』のPVを見てこう思った。すげぇ遊びたいと。ベータテストの映像の1つに気になるところがあった。本格的な鍛治をしている場面だ。これなら刀鍛治もできるかもしれない。急いで拓哉に電話した。

「遊ぶぞ!『異世界』を!」

「お!よっしゃー!来週までに買えよ!」

「ああ!」



さっそくハードを買い、ソフトをダウンロードした。そして情報収集をした。まずスキル制で獲得方法は行動による獲得、誰かに習う習得、特殊なアイテムや上位者などから授かる発現がある。パッシブ系のスキルは効果をオンオフできるが呪いなどのデメリットスキルがある。属性という要素があってこのゲームをするうえではどんなプレイスタイルでも必須。ということが公式に載っていた。これしかわからなかった。ベータテストは守秘義務が発生しているから情報がなかった。自力で見つけるしかない。サービス開始日にやるんだから。



 高校で拓哉と会話した。

「拓哉はどんなプレイスタイルでやるんだ?」

「俺はなんかこういろんな武器を振り回すか二刀流とかかなぁ。英二は?」

「刀鍛治を。」

「やっぱり鍛治したくてやる気になったんだな。」

「それ以外あるか?なかったら刀に関する本を買っている。微妙に高いんだよ。」

「ちゃんと取説とか読めよ。世界観とかあるんだから。」

「なんで?」

「そりゃいくら現実的でもゲームだからゲーム特有の仕様とかあるからな。現実と同じだと辛いだろ?体を鍛えるのにトレーニングしたら何年もかかるんだぞ?」

「そうか。」

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