第7話 暴力団
本屋は清涼感ある、爽やかで淑やかな雰囲気だった。その中にあの子はふさわしく存在していた。
「こんばんは、さっきぶり!」
「こんばんは!」
コースケはキョトンとしていた。僕はパンツくんや紙切れのこと、今ノーパンであることなんかを話した。
「すげえな!ざらつかない?」
「めちゃくちゃざらついてる。しかし、それ以上に開放感があるぜ」
女の子がジト目になった。
「ともかく、この怪奇現象は僕たち3人に起こっている。団結せねばならない!」
「じゃあ連絡先交換しようぜ」
さすがコースケ!僕のやりたいことわかってんじゃん!……こいつこの子のこと狙ってないよな?
僕たちは連絡先を交換して、グループを作った。グループ名は谷川会。ちょっと暴力団みたいな名前になった。ちなみに谷川とはこの本屋、谷川書店のことである。
僕たちはそれから帰路に着いた。なんだか疲れている。色々あったなあと思いつつ、あの子の名前を知ることができた喜びがずっと残っていた。あの子の名前はゆかりだった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます