第3話 夢の中で

普通に親おるやん。どうやら夢だったらしい。いや、あのときの感覚は現実のものだったと思うけど……。色んなことを思いながら、もやもやしながら登校した。

今はお昼。弁当を食べ終え、コースケにあの夢のことを話した。

「なんだって!おれも同じ夢をみた!」

「なんだって!?」

コースケも同じ夢をみたらしい。

「怖くなって、おれ警察に電話したんだけど誰も出てこなかったんだ。おれが思うに、あの世界は自分以外の人間が消え失せてるぞ」

「そうなのか?」

消えたの両親だけじゃないのかな?わからん。それになぜコースケも同じ夢をみてるんだ?他のクラスメイトも同じ夢をみたのだろうか。わからん。

「またみれるかな、あの夢」

「さあ、あの1回きりかもしれない」

またみてみたい。なんとなく、あの世界にもう一度いける気がする。

「ていうか、今寝たらもしかしたらいけるかも」

「そう思うなら寝ちまいな、おれまだ予習してないから寝れねえぜ、ぴえん」

「僕は寝てみる」

満腹感の中、眠るのは心地よい。ゆるゆると夢の中へ入っていった。パチッと目覚める。教室には誰もいない。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る