第9話 拝謁
ドレイクとヨードはアウドムラ国王への
ドレイクとヨードは密かに視線を合わせて笑いを
アウドムラ国王は言った。
「勇敢な戦士よ。
ドレイクは顔を上げた。国王は続ける。
「戦士よ、名を何と申す」
「デュラハン・アルコン・ドレイクと申します。
「そうか。で、どこから来た」
一瞬考えたドレイクであったが、意を決した彼は真実を述べた。
「アルラウネ公国から参りました」
「なんだと! 敵国の人間か! 俺を
部屋の隅に立っていたニクスが腰の剣の
国王が老人とは思えないほどの大きな声を発した。
「控えよ!
ニクスは頭を垂れると、柄から手を放した。
アウドムラ国王は続ける。
「よく参った。アルラウネ公の
「
ドレイクに合図されて、ヨードが頭の上に封書を掲げた。封書にはアルラウネの紋章が
ドレイクは言う。
「我が
アウドムラ国王は少し間を空けてから答えた。
「であるか。どうやらアルラウネ公に先を越されてしまったのお」
「王様……」
驚いた顔を上げたニクスにアウドムラ国王は言った。
「もうそろそろ
「そんな。失礼ながら、我が王よ、それでは、我々はいったい何のために、これまで戦ってきたというのですか」
「理由などない。それが
「納得いきませぬ! それでは、これまでに死んだ兵士たちの魂はどうなりますか!」
「浮かばれぬのう。じゃが、今
「できませぬ! いくら王命でも、こればかりは……」
その時、大きな地鳴りがして王宮全体がぐらりと揺れた。
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