第5話
2018年11月、タカは中学生。あれからずっと野球にのめり込み、リトルリーグに入る。マナは小学生。そっちのけで、仕事以外は野球の試合、と私ものめり込む。
マナは何も言わなかった。私は、タカしかみていなかった。
マナが学校に行けなくなってしまった。小5の秋…。理由は、色々あった。3ヶ月間、自分の部屋から出る事ができず、塞ぎ込む。ごめんね。気づいてやれなくて。1人で悩んでるのに、言えなかったんだね。私があなたにもらった言葉を、今、そのまま返すよ…
「マナは、生きてるだけでいい。」
2019年4月、マナは新たな気持ちで学校に通えるようになった。本当に良かった。私は、この時の事を忘れてはいけない。2人とも大事な私の子ども。大切にしなければ。
やはり、私には、恋愛は必要ない。それどころじゃない。そう思っていた。
マナは、バドミントンの部活を頑張りだした。私は、タカもマナも一生懸命応援した。仕事以外は2人の送迎、応援。
それで充実していたし、満足だった。
タカは、相変わらず自分の信念を持つ良い子には育ってくれている。
自分で探しだした、強豪校に入部したいと私に懇願してきた。遠いから色んな意味でも心配だ。近くにも、強豪校や野球を頑張れる高校は沢山ある、と反対したが、どうしてもそこで野球したい、と曲げなかった。
私は、息子の信念に根負けした。
2020年4月、タカ高校入学。
100人いる部員の中で、野球を頑張っていた。私はマナと2人暮らし。家族が1人でも居ないと、寂しさも感じた。でも、2人とも、優しく真っ直ぐに育ってくれている。それだけで十分。
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