第28話 喧嘩
杉原に対する為.....だが。
何というか.....凛花と凛子は入れ替わる事を決断した。
それから俺に決意を表す。
俺は汗をかきながら、お、おう、と反応する。
そして遂に翌日の運命の日になった。
「.....じゃあ行くね。凛子」
「気を付けて。お姉ちゃん」
「.....本当にやるのかお前ら」
「そうだね。.....此処まで来たらやるよ。.....だって杉原は許せないし私」
そして凛花は眉を顰めながら握り拳を作る。
俺はその姿を見ながら盛大に溜息を吐く。
それから、んじゃまあ行くか、と言ってみる。
凛花は、うん、と決意の様に目を燃やした。
その姿を見ながら、じゃあ行くから、と凛子を見る。
「うん」
それから手を振られながら見送られ。
そのまま門を閉める俺達。
凛子が着ている制服を身に付けている凛花を見る。
凛花は真剣な顔をしていた。
そして歩いて高校に来ると.....嫌味な性格がある。
「あれぇ?アンタ登校して来たんだぁ」
杉原だった。
俺はその姿に眉を顰めながら怒り混じりに突っかかろうとした、のだが。
その事を手で添えられて凛花に止められた。
そして凛花は、そうだね、と返事をする。
杉原は?を浮かべて凛花を見る。
「.....何かアンタ変わった?」
「.....別に。変わってない」
「.....そう。じゃあまあ良いけど。早速だけどお金ちょうだい。メイクにかかるお金がさぁ」
凛子の野郎.....こんな事に巻き込まれていたのか。
俺は思いながら凛花を見ると。
凛花も怒りを覚えている様だが.....そのまま素直にお金を渡した。
その事に、良いのか、と耳打ちする。
すると凛花は、うん。後で耳を揃えて返してもらうし、と笑顔になる。
俺は若干だがその言葉に不安を覚える。
そして杉原が笑顔で言ってくる。
「今日はやけに直ぐに出したね。有難いこと」
「.....」
俺はその姿を見ながら青筋を立てる。
まあ何というか.....激昂してそのままぶん殴りたい気分だった。
どうしようもないが.....。
しかし俺は。
落ち着かせる為に深呼吸をした。
そしてそのまま手を振る凛花と杉原と共に去る凛花を見る。
良いんだろうかこれで.....、と思いながら。
☆
事態が動いたのは.....昼休みだった。
女子達が喧嘩している、という一報である。
俺は野次馬は直ぐにその教室に向かうと。
そこで.....杉原を殴って?の胸ぐらを掴んでいる凛花が.....。
俺はその姿を見ながら、お、おい!、と教室に飛び込む。
教室はざわめき荒れていた。
「.....何。優樹菜」
「やり過ぎだ!マジに傷害罪になるぞ!」
「やり過ぎ?コイツの事で?.....そうは思わない」
「こんなの聞いてない!」
「.....優樹菜。私はコイツが許せない」
杉原は、あ、アンタ.....誰、と言っている。
俺は凛花の手を振り払って杉原を離す。
杉原は完全に混乱していた。
そんな姿を見ながら荒れた教室を見渡し。
そして、凛花。先生が来る前に逃げるぞ、と呟く。
「逃げても無駄だよ.....私は先に手を出した杉原を一発ぶん殴っているし」
「.....殴ったのかよ.....」
「.....アンタ.....まさかと思うけど変わり身じゃないよね?」
杉原は涙目でメイクを崩した顔で凛花を見る。
すると、何事だ!、と生徒指導室の先生が飛び込んで来た。
俺は、げっ、と思いながら先生を見る。
誰かが通報したらしい。
先生の顔は怒りに満ち満ちている。
「.....杉原。佐藤。お前達か」
「.....そうですね」
「私は被害者だけど.....」
「.....どっちも来なさい。.....これは絶対にあってはならない」
そして生徒指導室に呼ばれる2人。
それから授業は平常通りだったが.....杉原も凛花も。
凛花はもっと思い罰則が科せられた。
入れ替わりなど。
停学処分である。
1週間の反省文と反省文100枚。
俺はその中で凛花を見る。
凛花はスカッとした様な顔をしていた。
自身もどうやら殴られた様だ。
☆
「凛花。大丈夫か」
「.....大丈夫。スカッとしたし」
「.....いや。スカッとしたし、じゃねぇよ。予想外だぞこれ」
「私はこういう真似を最初からするつもりだったから」
いや.....お前。
と思ったが。
帰ってから先に帰宅させられた凛花を見る。
凛子が横に立っているが心配げな顔で凛花を見ていた。
まあ.....何というか。
良かったのか良く無かったのか。
よく分からないが.....俺は凛花を見る。
そして、凛花。暴力は良くない、と告げた。
「.....暴力をしないともうどうしようも無かったしね」
「.....そういう問題じゃないだろ.....お前」
「そうだよ。お姉ちゃん。やり過ぎだよ.....」
「.....私はそうは思わないけど」
どうしちゃったの.....お姉ちゃん、と涙目になる凛子。
俺はその姿を見ながら、凛花、と向く。
凛花はガーゼの顔で顔で向いて来る。
何?、と言いながら。
「.....俺はお前が嫌いになる。反省してくれ」
「.....!」
「.....我慢って事を覚えろ。大切だ」
「.....分かった。.....優樹菜が言うなら」
それから落ち込む凛花。
俺はその姿を見つつ溜息を吐いた。
そして凛子を見る。
凛子は、でも格好良かったよ、と凛花に告げる。
「.....お姉ちゃん。有難う」
「.....凛子。ゴメン」
「.....取り敢えずは咎められなかったけど.....良かったと思わないと」
「.....そうだね。優樹菜。御免なさい」
そして凛花は落ち込む。
それから頭をペコリと下げた。
そうして.....反省の言葉を発する。
その姿にまた盛大な溜息が出てしまう。
こんな事になるとはな、と思いながら、だ。
ピーナッツの中がピスタチオの様な。
そんなあり得ない予想外な展開の感じだ。
機械音痴の姉妹の幼馴染のパソコンを修復したら何かとんでもない事になったんですが アキノリ@pokkey11.1 @tanakasaburou
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