第13話 父親との確執

『あ、あん!.....い、いい!』


「.....」


「うぁ.....」


俺の部屋にて。

真っ赤になって呆然とする凛花。

こうなる事は知っていた。

俺達はそう考えながら音を小さくしながらエロゲをやっていたが。

えっちシーンになって凛花は真っ赤になっていた。


「.....凛花。もう止めようぜマジに。死ぬわ」


「だ、ダメ!まだ行く!」


「馬鹿か!もうダメだって!マジに変態だろ!」


「イクの!」


別の意味に聞こえるからな!?

俺は真っ赤になりながら凛花を叱る。

しかし凛花はドキドキしながら?な感じで目の前の教室でのえっちシーンを見る。

凄い、と言いながら。

こんなに.....、とかも言う。


「凛花。地獄だから。恥ずかしいって」


「.....じゃああとちょっとだけ.....」


「あのな!?」


そして俺は真っ赤になりながら慌てる。

それから小1時間。

エロゲを嗜む事になった。

全く.....恥ずかしかった.....本当に。



「エロい.....そして可愛い。淫ら.....」


「お前.....」


「い、良いじゃない。別に。私達はそういうお年頃なんだから」


「.....いや。お前な.....」


俺は額に赤くなって手を添えながら盛大にため息を吐いた。

全く困ったもんだな.....。

すると、でも気持ちが分かった、と凛花が言い出す。

そして俺を見てくる。


「きっと.....こんな気持ちなんだね。感謝の気持ちを忘れない様な」


「.....!」


「.....プレゼント用に包んでから.....渡そうかな」


「.....ああ。きっと喜ぶぞ」


そして凛花はフィギュアを持って立ち上がる。

それから、じゃあ一旦帰る、と言い出した。

俺は、見送るわ、と俺も立ち上がる。

そうしてから玄関までやって来る。


「.....有難う。優樹菜」


「俺は何もしてねぇよ。.....エロゲやっただけだしな」


「うん。楽しかった」


それから凛花は手を振って去ろうとした時。

俺に赤くなって向いてきた。

そして聞いてくる。

ねえ。もしだけど、と言いながら。


そうしてから少しだけ息を詰まらせて。

私が.....こういうゲームをやるのが貴方だけって言ったら.....どう考える?、と上目遣いで聞いてきた。

俺は?!と思いながら凛花を見る。

え?それは.....。


「.....お、お前.....どういう意味だ」


「.....エヘヘ。そのままの意味。.....じゃあね」


そしてそのまま去って行く。

俺はその姿に顎に手を添える。

それから撫でた。

どういう意味だ一体。

俺は赤くなってしまう。


「.....冗談だよな?流石にそれは無いよな?」


真っ赤になりながら顎に手を添える。

ダメだ.....思考回路が働かないんだが。

煩悩が頭の中を靄ってしまう。

ヤバいヤバい。


「クソめ.....凛花.....うーん」


そう思いながら首を振って。

俺は踵を返してから。

俺は仏壇の近くに向かう。

それから座布団に腰掛けた。

そうしてから手を合わせてから母さんの顔写真を見る。


「.....母さん。俺は元気です。.....ただ段々と紹介した凛花と凛子は狂ってきているけど。アハハ」


そんな事を言いながら母さんと会話をしていると。

玄関が開く音がした。

何だ一体?凛花が忘れ物でもしたのか?

俺は思いながら玄関まで行ってから。

そのまま俺は愕然とした。


「.....父さん.....」


眉を顰めながら俺は身長180を超える男を見る。

長妻藤次郎(ながつまとうじろう)。

俺の.....親父だ.....。

巌の様な厳つい顔をしながら俺を見下ろしてくる。

そして口を開いた。


「成績はどうだ」


「.....またそれか。.....アンタはいつでもそうだよな。.....成績成績成績.....馬鹿なんじゃ無いかアンタ」


「私はお前の成績以外興味などない」


「.....」


正直言って。

こういう事を気にするから。

俺は親父には.....親父には.....何というか。

拳を握りしめながら俺は睨む。


「何だその眼差しは。住ませてもらうだけ有難いと思え。学費もそうだが生活費も.....」


「.....そうだな.....俺は確かにそうだ。.....恵まれているよ」


そうだな。感謝しろ、と言ってくる親父。

そして玄関から上がる。

俺はその姿を見ながら、だけどな!!!!!、と言う。

それから親父を睨む。

親父も睨みながら俺を見てくる。


「.....アンタから勉強ばかりで愛情を受けなかった。その分俺は.....絶望でしか育たなかった。アンタのせいで母さんが亡くなってから人生は歪んでしまった!」


「.....歪んだ?何を言っている。私は何も間違った事はしていない。.....私は父親としてお前の為になっている。私はお前の為に必死に動いている」


「.....どの口が言っているのか.....」


「それ故に何か文句でもあるのか」


「..........無いが.....」


俺は悔しさに額に手を添える。

私は書類を取りに来ただけだ。お前の成績表も、と言いながら部屋に入って行った。

その姿を見ながらあまりにもどかしい気持ちが心の中で燻る。

俺は.....違う。


そんなの求めてない、と。

家族が欲しいんだ.....と思ってしまう。

これは甘えなのか?


そしてダメなのかこういうのを求めてしまったら.....。

そう思って俺は心の中がグチャグチャになった。

どう言い表したら良いのか。

全く分からない.....。

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