EP18【奴隷の調教方法】
ご主人様と私の平和的和解を終えてた日の昼過ぎ頃。
ご主人様はまだ少し涙目のまま、親方様のお部屋へ入って行かれた。
私が奴隷としてご主人様の命令を聞く条件を伝える為である。
この条件が受け入れられれば、このハーネス侯爵邸にいる奴隷の食生活が改善される事になる。
私の魔力感知では半径1km圏内の映像は丸見えだが、何を話しているのかまでは分からない。
口の動きを読み取って、話の内容を理解する能力は前世のテレビ番組で見た気はするが、私には難しいようだ。
まぁ、私の挙げた条件を断れば、いずれハーネス侯爵家は取り潰される訳だから、認める以外の選択肢はないだろう。
今夜あたりにでもご主人様か親方様より、良いお返事を頂けるはずだ。
それまでは通常の奴隷業務に勤しむとしよう。
今は邸の奴隷5名全員で、使用人の奴隷預かり係の元、重労働中だ。
奴隷の役割は主に力仕事と汚れ仕事の2種類。
これで給料は少ない質素な食事だけ。
極め付けに休日など存在しない。
キツイ、汚い、給料少ない、休日ない。
つまり奴隷の仕事は4Kクオリティなのだ!
ちなみにテレビは一切関係ないから、あしからず。
そんなこんなで夜になったら、何故か女奴隷部屋に私だけが入れられてた。
目の前にはご主人様と親方様、その他に見知らぬ男性2人。
わざわざ食生活改善のお報せの為だけにゲストまで呼んで頂けるとは、人件費の使い方を間違えている気がしませんかね?
まぁ、金持ちの価値観は私達奴隷には理解できないものがあるだろうから、仕方ないよね。
「始めろ」
一言、親方様が発したら手早くゲスト2人が私へ距離を詰める。
手慣れた感じで用意されていた椅子に私を縄で拘束していた。
何が始まるのかワクワクしながら、されるがまま成り行きを見ていると、親方様から説明がなされた。
「聞いたよ、息子が上手く命令できない事に付け込み、図々しくも条件を付けてきたそうだね?」
おやおや?
親方様ったら素敵な笑顔の割に、不思議と怒ってる雰囲気を感じる。
気のせいかな?
「お前は知らなかったかもしれんが、昔から奴隷の首輪を上手く扱えない貴族も中にはいた。 その為に奴隷へ命令を聞かせる別の手段も実は存在しているのだよ」
優しい親方様は懇切丁寧に私へ未知の情報を教えてくださっている。
上に立つ者というのは、こういう事をしっかりできる人間なのだろうね。
ご立派です、親方様!
「これから命令を聞かない愚かな奴隷がどうなるのかを、身体で覚えてもらう」
言い終わると親方様はゲストに目で合図を送る。
ゲストは無言で頷き、手に持っていた鞭で私の肩や太もも等を立て続けに打ち抜いてきた。
激しい音が部屋中に鳴り響き、ご主人様は目を閉じてビクビクしてしまっている。
これは情操教育的にまずい絵柄な気がするけど、大丈夫なのだろうか?
「どうかね? 少しはご主人様に逆らう愚かさを身体で感じとれたかね、、、って、あれ!?、、、何、その顔?」
私の顔がどうしたのだろうか?
親方様の言葉の意味を測りかねている私は、ついキョトンとした、リアクションに困る表情をしてしまった。
ゲストも不思議そうな表情で私を見てくる。
親方様もゲストも何がそんなに不思議なのだろうか?
「えっと、、、つ、次だ!」
相変わらず困り顔の親方様はゲストへ指示を出す。
ゲストはグラグラに沸いた熱湯を私にかけてきた。
久しぶりのシャワー代わりになって、丁度良かった。
「次!」
親方様の合図で、ゲストが火鉢で熱せられた鉄の棒を取り出して、私の太ももに押し当てる。
押し当てた途端にジュゥゥゥゥゥゥと音を立てる鉄棒。
私の太もも表面の高出力バリアをじっくり焼き上げる。
鉄の棒を離された後には、もちろん何の跡も残っていない。
「何なんだお前はー!!! って、痛ぇ〜!!!!!」
発狂したゲストの1人が私のお腹に殴りかかり、勝手に自滅している。
何がしたかったのやら?
そして気がついたら、ご主人様が部屋の隅で両耳を塞ぎ、目を閉じて震えているのが見える。
あっ、これアカンやつだ!!
13才という多感な時期に、こんな拷問ごっこを見せつけるとは絶対にトラウマになってしまう!
親方様もゲスト2人も良い大人なのに、子どもの情操教育を何と心得るか!
これはお仕置きが必要だよね!
私は身体を拘束している縄に魔力を流し込み、引きちぎると両サイドのゲストの顔面を片手ずつで掴み、地面に叩きつけた。
もちろん死なない程度に力は加減する、大人的対応だ。
目を見開いて驚愕している親方様へも当然お仕置きは必要だ。
胸ぐらを掴んで親方様の身体を壁に投げつける。
たったこれだけでゲスト2人と親方様は白目を剥き、気を失ってしまう。
でも、まだまだお仕置きは足りていない。
大人3人の頬をビンタして無理矢理意識を戻す。
次はそこにあった水桶に順番に顔を沈めて、窒息ギリギリで引き上げるを繰り返す。
いい大人が3人とも泣いているけど、まだまだお仕置きタイムは終わらない。
そんなこんなで朝になるまで私の愛に溢れて調教は続けられた。
ご主人様は泣き疲れて寝てしまっていたので、お部屋のベッドへお姫様だっこでお連れして休んで頂いた。
昨夜に垣間見た親方様の大人の趣味にて、今後の成長へ悪い影響がでなければ良いのだけれども。
親方様とゲスト2人には、大人の趣味を子どもには見せるべきではない事を、きっちり言い聞かせてからそれぞれ帰らせてあげた。
一仕事を終えた私は、部屋へ戻りしばし休憩を取る。
あっ!
調教に夢中になりすぎて、食事の件を話し忘れていた。
私とした事が、なんたる失態!
まぁ、明日でも良いか。
そんな感じで私が気楽に考えていたら、この日を境に何故か奴隷の食事が1日2食になった。
内容も使用人と同等の煮物や焼き物、更には果物が出される事になり、奴隷間での親方様の株が、また上がったのだった。
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