第6話この場所は

リセは実は女のコだった。あんな汚らしいカッコウだときずけないよ。

歳は12だとか。このあたりに村でもあるのか尋ねると無いという。ん?


そのあともいろいろ聞いてみた。わかったことはリセは1人で、ここは〃世界の果て〃の近くだということ。

〃世界の果て〃というのは黒いモヤのかかった壁のようなところらしい。かつて探検家ポロリが発見し…帰ってこなかったことから   〃果て〃 と言われている。ちなみにその情報はポロリの仲間が持ち帰った。


なぜ一人なのかというと、飛空艇のツアーでその世界の果てを観に行ったのだとか。その帰りに事故にあったのだとか。




私はリセ。

飛空艇から投げ出されてしまい、気付いたら葉っぱの上にいた。生きているのは奇跡だと思ったが同時に絶望も感じた。

ここは〃大自然〃と呼ばれている場所。人の生活圏からここに来るのはほぼ不可能とされている。ほぼというのは空からなら来ることはできるからだ。

地理的なことをいうと、町→森→岩石地帯→魔群地帯→沼地→溶岩地帯→岩石地帯→大自然という感じなのだ。

人では魔群地帯を越えられない。さらにその先の沼地は毒の瘴気が漂っている。

魔群地帯の魔獣たちが大自然に来ない理由だ。

ここに一人で生活しだしてどのくらいの日々が過ぎただろうか?正直言ってわからない。

そんな絶望の毎日を過ごしている中、私の感知が人間の気配を捉えた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る