第3話 魔王が復活したらしい

「それでは皆様、説明させていただきます」




巨乳ちゃんが微笑み、説明を始めた。


やばいかわいい。


惚れた。




巨乳ちゃんによると長年人間属を虐げてきた魔族の長である魔王が復活したのだそうだ。


今までには、魔王が復活するたび人間族の国が協力しあい勇者をこの世界に呼んでいたのだとか。




勇者は魔王との戦闘に関してとても有利なスキルを授けられる。


そして能力もこの世界の人々を凌駕するそうだ。


ちなみに最後の召喚はおおよそ100年前。


勇者は人間族の中で伝承として語られている。




「つまり私達が協力して魔王を倒せってことなんですね?」




委員長が質問する。


もちろんクラスの代表は委員長だ。


代表で話しても誰も文句はないだろう。




「そうですね。しかし我々もできる限りのサポートをさせてもらいます」




美しい微笑みで巨乳ちゃんが答える。




「でも魔王と戦わないといけないですよね...」


「はい。そうなりますね」




美しい微笑みで巨乳ちゃんが答える。




「それって命を賭けなきゃいけないじゃないですか!?」


「はい。そうですね」




美しい微笑みで巨乳ちゃんが答える。




委員長が言っていることはもっともだ。


だがおい巨乳ちゃん。


微笑んだまま「はい」なんか言ってんじゃないよ。


もうちょっと申し訳無さそうな顔しろよ。




「私は戦いたくありません!」


「ですが魔王を倒さないとあなた達は元の世界へ戻ることはできないのです」




美しい微笑みで答える。


もうこれ脅迫だろ。こえーよ。


なんでずっと微笑んでるんだ。NPCか?




「そんな........」




絶望の表情の委員長。


こんな表情もいいねぇ。なんかグッと来るな。




「委員長ぉ!俺に任せろぉ!俺が魔王を倒すぅ!」


「!!!!!!!!!!」




だれだ!かっこ良すぎだろ..あ.......


ほっかいどおおおおおおおおおお。


お前何してんねん!いや無理やろ!


すっげぇな!あんた!いや恐れ入った!




くすくすと周りが笑い出すが、北海道の目は本気だった。


しかしその時巨乳ちゃんが驚くべきことを言った。




「あの、勇者の因子を持ってない人がなぜここに?私が召喚した勇者の数が一人多いんですが...」




こいつ巻き込まれ召喚かよぉおおおお!!!!!


そういえば先輩だったな!!いつも僕の教室にいたから忘れてたよお!!




「なんでもぉ・・・・ないですぅ・・・・」




そしてとぼとぼと僕達のほうへ歩いてきた。


僕はあそこで大声を出せた北海道先輩を褒めたいと思う。


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