第2話 異世界参上

「おっふうぅう!!・・・異世界だぁよぉ!!」




うるさい北海道!


まだそうと確定したわけじゃないのに叫ぶな。


白い光は朝日が眩しすぎたのじゃないのか?




「綾野氏ってぇ・・・いがいとぉ・・・ロマンチストなのかなぁ?」


「ちげぇ!俺は、現実的に考え......え?」




こいつマジで頭の中に侵入してきやがる。


ほんとに怖いのだが...




「ひゃっほおおお!!いせかい!!びしょうじょ!!リリたん待ってて!」




おい勇斗お前のキャラはどこにいったんだ、、


リリたんは異世界存在しないだろ?絶対バグってる。




「とにかくふたりとも!黙ってくれ!」


「綾野氏ぃ・・・落ち着いてる方がぁ・・おかしいよぉ」


「リリたんの〜せっかいへ〜僕は〜!」


「お前らが騒ぎ過ぎなんだよ!」




あぁ、なんでこんなにうるさいんだ。


あと勇斗キャラ!キャラ!




「なに、あの人達気持ち悪い、、」


「昼休みとか三人でニヤニヤしてるよね。キモっ」


「生理的に無理だわ〜」


「特に無害そうな顔してツッコむやつ。キモいよね」


「わかる!ほかの二人は普通そうなのにね」


「山野キモ!!」


「違うよ!触野さわのよ!!」


「さっき女子に触ってたよねー最低!」




おかしいだろ!!


どうして何もしていない僕がクラスの女子に嫌われなければならない!


それと僕の名前は綾野だ!!もう一度言う綾野だ!!


触ったのは僕じゃない!北海道だ!




「静かにしてください!!勇者のみなさん!!」




高い女性の声が響き渡る。


声の主を探すため周りを見渡した。


どうやら薄暗いが石造りの広い部屋の中にいるらしい。


壁には西洋ファンタジー風なランタンが掛けてある。


そして僕らがいるより数段高い石畳の上に女性と数人の騎士がいた。


数人の騎士は、銀色に光る甲冑をつけている。


しかしそれよりも驚いたのが女性。


西洋風の顔立ち。


金色の髪。


床に引きずるくらい長いローブ。


そしてメロンじゃなくて巨乳。




「ここは異世界なのか!!??そうなのか!!??」


「だからぁ・・・そうぅ・・言ってるぅ・・じゃないかぁ」


「あや.....の.....へ....ん.....」




だまれ!そう簡単に信じるか。


真っ先に信じて叫びまくるお前らがおかしい。


それよりも勇斗キャラが戻ったんだな!!嬉しいよ!




「元の世界に返してくれませんか!!」




一部の男子と女子が騒ぎ始めるなか、テンプレそのままに声を上げた我らが学級委員長の橋本亜衣香あいか。


なんでこいつもすぐに異世界認定するんだよ。




「あなた達に世界を救ってほしいのです」




巨乳ちゃんが凛々しい声で言う。


みんな!巨乳ちゃんの話を聞こうよ!!




「みんな!まずはその女性の話を聞こう!」




おい!俺のセリフだぞ!言ったやつ誰だよ!?

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