第5話 目的地到着?
鬱蒼とした森の中を二日程歩き、ようやく抜け出たのは良いのだが…抜けた先は草原ではなくいきなり荒野だった。森を出たら直に荒野?異世界では常識なのか?
何だかおかしいがそんなものかと独りで納得し俺は先に進んだ。しかし草木一本生えてない荒野とか流石は異世界、厳しいね。
幸い水と食料は十日分は有るから何とかなるだろう…多分ね。
と、思ったのが一週間前。あれから水も食料も全く見付からず流石に焦ってきた。方角は合ってる筈だが、未だに地平線の先には何も見えない。旅立つ前には転移スキルを育てながら行けば良いだろうと気楽に考えていたし、転移スキルは見える範囲なら感覚的に五キロ位は移動出来る筈だ。
一日で使用可能な回数が三回が限度っぽいがそれなりに距離が稼げるからイケると思っていたんだが…これは拙いかもしれない。手持ちの水と食料は残り三日分位しか無いから、町が見付からなければこのまま野垂れ死にするかもしれない…オークは種族特性の為、食べられないと急速に弱ってしまうのだ。しかし転移スキルは育たないし、歩く速度もこれ以上は上がらない。水場も全く存在しないし、鳥すら見掛けないとか一体この世界はどうなってるんだ?
焦る気持ちを何とか抑えて移動し続け、更に三日後。地平線の先にようやく町らしい物が見えた。
町の周辺には畑らしきものも見える。さて、問題はオークである俺は町に入れるかどうかだ。どのみち入れなければ野垂れ死にするしか無いのだが…
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