レビュー欄。商品、ここ最近の人生。

南区葵

「最近の人生」

第5位 ★★★☆☆ 『大掃除したら3千円見つけた』


一言:かつて自分のものだったはずなのに、やけにお得感があって良かったです。


内容

 年末に大掃除として部屋の片づけをしました。何かと物は買うくせに、極度のめんどくさがりのため引き出しなどは常にぎちぎちな私の部屋ですが、これはいけないと年の瀬に断捨離を遂行。

 結果、奥底から裸のお札が三枚も出てきました。しかもそれぞれ違うところから。

 その日はその隠しへそくりのおかげで年越しそばが少し豪華に。あとお年玉として犬用のおやつを買ってあげました。

 棚から牡丹餅とはまさにこのことで大変得した気持ちになりましたが、部屋を日々綺麗にしていれば無くすこともなかったわけで、ちゃんと片付けろよという戒めも込め★3です。



第4位 ★★★☆☆ 『犬が懐いてくれるように』


一言:あまりに可愛すぎる。


内容

 家にはおととしから飼い始めたトイプーちゃんがいます。

 キュートなお目目と、もこもこの体が癒しの我が家のアイドルなのですが、この子、なぜか私に対してとても塩対応なんです。抱っこしていても他の家族がいればすぐそっちにいっちゃうし、お手もお座りもあんまり聞いてくれません。

 そんなところも可愛いと思いつつ、やっぱり少し寂しかったりもしていたわけです。

 ですが、なぜでしょうか。年始からやけに懐いてくれるようになりました。いつも後ろをちょこちょこついてくるし、あざとくキュンキュン鳴いてみたりもします。

 …ちなみにおやつをあげると急いで離れてゆきます。

 おやつパワーはすごいですね。現金な犬です。まったく。

 犬の純粋なところに改めてまた癒されました。しかし今後のおやつ代を考えると頭が痛くなるので、★3といたします。



第3位 ★★★★☆『忙しい友人と久々の再会』


一言:近況報告、その他もろもろ実のない会話がやけに楽しかったです。


内容

 私には料理人見習いをしている友人がいます。

 料理人の世界は本当に厳しいらしく、朝4時仕込みの夜12時帰宅もざらにあるそうで、聞いていて本当に心配になるほどに劣悪な環境で働いています。

 そんな友人と年末のピーク前、久々に会えました。なんでも流行りの病気がレストラン内で蔓延し、一時的な休止状態にあるんだとか。次々と倒れていくシェフたちの中で、最後の一人として立っていたのが、他でもない友人とのことで、相変わらず彼の心身の強さには驚かされました。

 お互いの仕事のことや、女性がらみのあれこれ、共通の友人の今についてなどとりとめもなく会話を続け、気づくと夜が明けていました。

 次いつになるか分かりませんが、出来ればまた早めに会いたいものです。

 楽しかった時間と、久しぶりに会えた特別感あわせ★4とします。



第2位 ★★★★☆『昔回れ右した温泉に入れた』


一言:これぞ財力!いつも以上に特別な感じがして気持ちよかったです。


内容

 私が中学一年生のころ。知らないところをあてもなくぶらぶらするのが好きで、土日は親の自転車を借りてちょっと遠くまで一人旅に出たりしていました。

 そんなある日、いつも通りプチ旅と称し行ったことのない山の中の道を気分に任せて進んでいたところ、突然立派な造りの温泉が現れました。

 あてのない旅に目的が出来たようで、ワクワクしながら、私はその温泉に立ち寄ってみることにしたのですが、その入浴料はなんと一人1200円。中学一年生にとってはあまりに高いお値段。

 おこづかい月2000円の私には到底払える額ではなく、がっくりしながらその場をあとにし帰路へとつきました。


 あれから十数年がたち。ふと思い立ち、先日車でその温泉へと向かいました。

 店のいでたちは当時と変わらず、一人1400円に値上がりした料金を支払って館内へ。

 温泉は値段だけありとてもきれいでしたが、それ以上にあの時の悲しみが浄化できたように感じ、とてもゆったり心地よく過ごすことが出来ました。

 自分で働き、稼いだお金で昔出来なかった体験をする。これぞ財力!大人最高!

 とても心地よい時間を過ごせたので★4です。温泉はリピ確定です!



第1位 ★★★★★『普通に生活できてるよ』


一言:驚きと満足感含め、文句なしの★5です。


内容

 重い話になりますが…数年前自分は絶望の淵にいて、もう今後一生楽しい思いは出来ないんだろうな、と本気で確信していた時がありました。

 心がダメになっていて、意味なく深夜に散歩に出ていたあの日々は、季節関わらずなぜかずっと肌寒かったのを覚えています。

(数年前についてのレビューまで含めると長くなってしまうため、今回は割愛させて頂きます)

 あれから紆余曲折ありつつ少しずつ立ち直っていって、今では仕事に就ききちんと社会人生活が送れており、大切な人達にも囲まれて、辛いこともあるけれど、楽しい毎日を送れています。

 もうあの頃の肌寒さを最近は感じることもなくなりました。

 何をとっても生きていてよかった、と昔を振り返るたび実感します。

 今の満足感、今後への期待合わせ文句なしの★5とさせていただきます。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

レビュー欄。商品、ここ最近の人生。 南区葵 @aoi3739

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ