クライマックスEX③後半:たった一世紀の違いなんて、みんなが居れば怖くない!!

 亜空間破壊装置を停止させ、あとはギガゾンビ本人を倒すのみ!

 もしこの場でギガゾンビを取り逃がした場合、彼は別の場所で同様の時空犯罪を行なうでしょう。また、ドラえもん達が敗北した場合はせっかく停止させた装置を作り直してしまうかもしれません。


 絶対に負けてはならない戦いがココにある!



●ドラえもんメンバー、全員集合!


 装置を停止させたククルは行き場を失ったエネルギーの奔流で弾き飛ばされましたが、落ちた場所が真下(時空乱流)ではなく、部屋の外周部だったため多少身体うちつけた程度でセーーーフ。


 原始時代の少年の手で装置が止められるとは思ってなかったギガゾンビが動揺している間に、ドラえもん一行が合流します。

 のび太・しずか・ジャイアン・スネ夫にゲストNPCのククル。

 みんなの前に立つドラえもんが気合を入れます。


「たった一世紀の違いなんて、みんなが居れば怖くないぞ!」


 唯一ギガゾンビと戦った(しかも負けてる)ドラえもんが口にしたからこそ、この台詞は非常に映えますね!

 強い絆と友情を感じさせる本作の名言です。



●本物の歴史が勝つ!


 とはいえ、油断はできません。

 なにせギガゾンビには「ドラえもんのひみつ道具が通用しない」のです。


 この事実を知るのはドラえもんと視聴者だけです。果たして一世紀分の強さをどのようにして乗り越えるのか?

 その答えはドラえもんがギガゾンビに向けて投擲した石槍にありました。


 これでもくらえ~! とばかりに石槍を全力投擲するドラえもん。

 ギガゾンビが「ギーガー!」と声を出しながら、あのショックスティックをバラバラにした右手 (機械を無効化・分解する)で応戦します。


 空中で黒い波動と石槍がせめぎあい、勝利を確信したギガゾンビがほくそ笑む。


 けれど。

 バラバラになるはずの石槍は、黒い波動を退け、ギガゾンビの顔面(仮面)にクリティカルヒット!

 登場以来ずっと装備していた仮面が割れ、ギガゾンビの素顔(※1)が顕わになります。


 どんな機械にも勝つはずの右手が通用しなかった理由。

 それは、ドラえもんが投げた石槍が「ショックスティックではなく、ククルの石槍だった」ゆえです。



「それは本物の石槍だ!」



 一同の視線がギガゾンビに当たって、先端が欠けている石槍に向けられます。



「ニセモノの歴史が本物の歴史に勝てるわけがないんだ!!」(※2)


 ああ、ドラえもんが超絶カッコイイ(笑)。

 自分の都合がいいように歴史を改変 (ニセモノの歴史を作ろうと)したギガゾンビに対して、未来の道具ではなく本物の歴史 (ククルの石槍)で打ち勝つ! 素晴らしい決着といえましょう。



●最強の助っ人ドラミ、遅ればせながら只今参上!


 ギガゾンビが石槍で倒されると、部屋全体が大きな揺れに見舞われます。

 地震か何かかと思いきや、よくわからん内に下から壊れていく亜空間破壊装置。最終的に装置全体が崩れ落ちると、そこに現われたのはタイムパトロールのタイムマシン!


 けど、旧版では登場していた喋るマンモスはいません。

 ならばどうやってタイムパトロールはギガゾンビのアジトへ来れたのでしょうか?


「おにいちゃ~~~~ん!!」

「ドラミ!?」


 タイムマシン上部から現われたのは、まさかのドラミ!(笑)。

 この優秀な妹様は、お兄ちゃんがツチダマのパーツを調べている時に「私の方で調べは進めておく」といった発言をしてました。調査が進んだ結果、ツチダマが未来の物質で出来ていることを突き止め、タイムパトロールに報告。共に兄を助けにきたというわけです。


 武器を失ったギガゾンビも、タイムパトロールの前にはなすすべなし(※3)。

 なんか今までに見たことのない女性タイムパトロール達(※4)によって拘束されます。


「よく持ちこたえてくれました」


 凛とした声の女性隊長がドラえもん達に声をかけ、みんなで敬礼。

 所作の意味が分かってないけど敬礼しちゃうククルが可愛いです。


 

 これ以降は旧版と同じ流れ。

 本来存在してはならないギガゾンビの本拠地をキレイさっぱり消滅させ、一同は長い闘いを終えてようやく日本へと帰っていくのでした。




(※1):旧版とは違い、意外とナイスミドル。


(※2):この流れと台詞を考えた人は天才だと思います。


(※3):設定によるとタイムパトロールは24世紀の組織のようです。23世紀出身のギガゾンビよりさらに1世紀先。そりゃあ捕まるしかないですわ。


(※4):知ってる人だけが気付くかもしれないスペシャルゲスト枠。私も知ったのは最近ですがF先生の作品『T・Pぼん』のキャラクターみたいです。本人かそっくりさんかは不明ですが、ファンには嬉しい登場です。

 




 こんな感じで『新・日本誕生』クライマックスは全体を通して、痺れる程にカッコよいシーンの連続でしたね!

 いよいよ次はエンディングシーンの解説となります。


 これがまた……二段構えで泣けるんですよねぇ(しみじみ)。



 次回:感動のエンディング!


 「ぼくのこと、忘れないで」


 時空を超えた絆が、僕らをもっと強くする(PVより

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