⑤ミドルⅢ:ククルとの出会い、二度目の原始時代

 さーて、今回の項は~~~以下の4本です。


・家出の中断で発生するイベント

・2回目の原始時代。大きくなったペット達 → グリの個性が演出される

・しずかとククル

・今度はワニじゃなくて巨大オオサンショウウオが水上を走ってるんじゃが?w




●短い家出中断。本物の石槍を持つ原始人の子供と出会う


 親子イベントを終えた翌日。

 ドラえもん以外の4人は学校で昨晩の出来事を話し合うシーンです。


 のび太は珍しくママにお説教をされずに済んだのですが、各々が夜中に帰ったせいで一悶着あったみたい(※1)。

 ともあれ家出は続行中。今日も今日とて楽園へ行こうとする主役達。


 学校が終わったらのび太の部屋に集まって、いざ出発!! ――する前に、ドラえもんが泣けるイベント(※2)とククルとの出会いが挟まれます。旧版からちょいちょい変わっているところ(※3)はありますが、大きなシナリオ進行に変わりはなし。


(※1):しずかは「門限を守れない子はウチの子じゃありません」と言われ、スネ夫は「話しあいが発動。その後、三ヵ国語の家庭教師が1個に減ったらしい」です。ジャイアンはというと「ジャイ子 (妹)がいなかったら家の中に入れなかった」と口にしており、母の厳しさと妹の優しさに改めて触れたようですね。


(※2):大好物のどら焼きがハムスターに食べられてしまったようです(本人談)。実際にそのシーンが映ってはいないのですが、本当だとしたらあのハムスターは自分と同じ大きさ程ありそうなどら焼きを全部食べたの???w そして、犯人をひみつ道具(多分、名刀電光丸ですかね)でしばきに行くドラえもん(笑)。地球破壊爆弾より大分マシですが、その物騒な物をしまいなされw


(※3):

・冷蔵庫が空っぽになるシーンがカット。のび太達がお使いに行く事も無くなるので、代わりにハムスターに天誅をくだそうとする場面に入れ替わってます。


・押し入れに隠れていたククルと初遭遇したのはジャイアン達ですが、旧版だとジャイアン&スネ夫のみだったところにしずかが加わっています。その際、しずかの目の前で男子達がエアコンスーツに着替えようとして怒られたりのボケ&ツッコミがあったり(笑)。


・ジャイアンとククルの取っ組み合い風景がバッチリ描かれてる変化あり! (現代人にとって)驚異の身体能力を持つククルに辛くも勝ってしまうガキ大将。これもパワー担当ならですかね。





●情報収集&一気に成長したペット達


 謎の少年 (ククル)と連れて楽園に戻ったドラえもん達が情報収集を開始します。

 三手に分かれるのも同じで、キャラ配置も変わりません。


 ココで注目するとしたら、ペット達の様子を見に行くのび太サイドでしょう。

 たった一日で立派になった三匹がお出迎えしてくれるのですが、この場面ではグリの個性が演出されます。枝を加えてのび太に渡すグリですが、直後にのび太が枝を遠くへ放り投げると見事な空中キャッチ! いわゆる「それ、とってこーい」ですが、グリはそういった遊びが大好きなんだな~と伝わるシーンに仕上がっています。


 そういえば以前の項では書いてませんでしたが、初登場時にドラえもんの後頭部を嘴でサクッと突いたのもグリでした。ライオンと鷲のアンプルで生まれたペットなので、それぞれの動物要素を魅せたかったと思われます。……いや、とってこーいをやるのは犬であってライオン(猫)ではなくない??w とツッコまれたら困っちゃうんですけども。



●しずかとククル

 

 情報収集に向かった男達とは異なり、しずかは気を失ってるククルの看病をしています。

 悪夢にうなされてるククルがガバッと起き上がるのですが、この悪夢の内容がゾンビ物っぽくてちょっと面白くなってきちゃうw(※4)。


 見知らぬ場所に初対面の女の子。警戒するククルに慈愛で接するのは紅一点のしずかだからこそと言えそうです。

 

 ここで少し余談っぽい話を1つ。

 『日本誕生』におけるしずかには単独のシーンは大して用意されていません。基本的には誰かと一緒に登場して、その場の状況や誰かの台詞に反応するといった感じです。

 パッと出てくる物だと『新・のび太と鉄人兵団』なんかは超重要な役割があったりするのです、が。


 ならば しずかには大した役割も無いので「いなくても問題ない」のか? いいえ、そんな事はないでしょう。彼女は「女の子」というキャラ個性で場を華やかにしています。なにせ『日本誕生』に登場するキャラは大半が男性・男性格。しずかがいなかった場合、画面の男臭さがすんごいです(笑)。

 『ドラえもん』はどちらかと言えば男の子向け作品ですが、女の子だってたくさん観てくれます。その時に女の子キャラ=性別的に共感しやすいキャラ が いる・いないは大きな違いとなりますからね。


 ここだ! と思える大活躍シーンはないですが、ある意味全編通して役目を果たしているキャラ。それがしずかちゃんなのでしょう。


(※4):悪夢のクラヤミ族なんで地面の中に潜んでおるん?w 実際そういう登場の仕方をした個体がいた可能性はありますね。



●巨大オオサンショウウオに襲われるジャイアン&スネ夫


 調査中に水浴びしてピンチに陥るジャイアン・スネ夫がのび太&ペット達に助けられるシーン……なんですが。

 めちゃくちゃ面白いんだけど、どうしてそうなったかがわからない!(笑)


 旧版だとワニだったのが、新版だと人間を丸のみできそうな程にでっかいオオサンショウウオになっています。

 ペット達に邪魔され追いかけられで水面を走るところも継承しているのですが、なんでオオサンショウウオ???ww 7万年前の日本には本当にあんなのがいたのかな。現代にいるのは小っちゃくなってて良かったですね^^;


 あとは、スネ夫が「オオサンショウウオだよ~~!!?」と叫びながらジャイアンの首をひねるんですが、ひねりすぎてて一瞬愉快な事になってます。エクソシストじゃないけど180度回転してないですかソレ~~(笑)。


 色々ピンチになってはいますが大きくなったペット達によってオオサンショウウオは撃退されます。友達のピンチに空飛ぶ白馬に乗って駆けつけるのび太。彼こそ正にペガサスナイトか。




 それでわ今回はここまでとしましょう。

 また次回!!

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