①オープニング:のび太くん単独の家出は3回行われる
早々に第一歩目を踏み外したのび太。
ここから彼は家出をするわけですが、その回数は旧版と同様に3回行われます。
・空き地に家出
・裏山に家出
・どこでもドアで(後に)ダムに沈む村に家出
この内容に関しては概ね旧作を踏襲しており大きな変化はありません。
ただし、細かくも強い意味合いを持つ追加点として「のび太の初家出時にママとのやり取り」が増えています。
これを含めてシーンを並び替えてみると、
・家出時、ママとのやり取り
・空き地家出
・裏山家出
・廃村に家出
といった感じ。
それでは1個ずつ掘り下げていってみましょう。
●ママとのやり取り
新版ではのび太の家出をのび太ママが認識するシーンが追加されています!
のび太が階段から転げ落ちた音を聞き、その様子を見に来るといった感じなんですが。
「まあ、外へ遊びに行こうとしてるの?」
「夜ご飯抜きにしますからね!」
なんとも定番のお叱り文句(笑)を口にするのび太ママ。ついさっきまでお説教してたのに外へ行こうとしてるのだから、遊びに行くように見えても仕方ありませんね。
そんなママに対してのび太はあっかんべーをして逃げだします。のび太にしては割と珍しい反抗的な態度です。もちろんママの怒りゲージは高まるばかり。
このシーンのママですが「どうせのび太は夕方~夜になったら帰ってくる」と考えているのでしょう。まさか本気で家出なんてするはずもないし成功もしない。至って一般的な思考です。でもこの一連の描写によって、のび太ママが登場するシーン(時間軸的にはククルが現代に放り出される辺り)の深みが増すようになってたりする……。詳しくはその時がきたら説明しますね。
●空き地に家出
シナリオ的には変更点はほぼありません。
しずか・ジャイアン・スネ夫の登場。空き地の持ち主がのび太を追い出すのも一緒です(強いていうなら手に持ってる工具が金槌になってるぐらい)。
良い場所を見つけたと思ったのび太でしたが「空き地に持ち主がいるの……?」と、今まで気にしてなかった事実を認識します。
●裏山に家出
ならば馴染みの裏山だ!
のび太は拠点を移しますが、今度は重機でキャンピングカプセルを倒されてしまいます(※旧版と同じ)。
個人的なツッコミとしては、空き地の持ち主&重機を運転してる人は明らかに変な建造物が建ってるのに気にせず排除しにかかるんかーいって所ですかね(笑)。リアル寄りに考えるなら「なんだあの建物!?」になるとこですが、そこは大した意味も無いので省略されてる形です。
→裏山もやっぱり誰かの私有地だった
●廃村に家出
ならばド田舎の人がいない村だ!!
早くも家に戻ったのび太はドラえもんにお願いしてどこでもドアを使います。人の手を借りずに自分の力でうんぬんの意志は本物なんでしょうが、大変のび太くんらしい。
今度こそ大丈夫だろうと三度目の正直。
けれど、これもすぐに失敗に終わってしまうわけです。
→ 後のシーンで「日本のどこにも自由な土地はない」と認識する。
●そして、いつものメンバーも――
さてさて、ここらでメインで画面に映るキャラが変わります。
ここは旧版と同じ。
まずはジャイアン。
ジャイアンの母ちゃんは乱暴者の息子を簡単に屈服させる程の強者なのですが、新版ではジャイアンのほっぺを引っ張って店内に転がしたりしてます。コレにはさすがのジャイアンもひどく悲しげに涙目!
「俺は母ちゃんの奴隷じゃないもんね!」(※1)
「そういう事は奴隷みたいに働いてからいいな!!」
「…………俺! 家出するもんね!!」
愛用の風呂敷(※2)を背負って逃げます。後ろなんて振り向かない。前も見えなさそうなぐらい涙を溜めてます。
そして適当に走った先ではしょんぼりしたスネ夫が。
やっぱりたくさんの家庭教師をつけられた過酷な勉強に嫌気がさしたようです。
二人は出会った瞬間にお互いの気持ちを察したのでしょう。
がっしり抱き合って涙を迸らせます。
そこへ更に合流するのはしずか。
ピアノが……と、とっても辛そうです。
かくしていつものメンバーの内3人が一気に合流。少し前にのび太が家出した事を皆知っているので、仲間に入れてもらおうとのび太を探しに行くのでしたとさ。
(※1):一見ただの親子喧嘩の台詞。けれど、後々の展開を知っていると意味合いが変化しそうな面白いやり取りです。『日本誕生』の新旧どっちのもあったかはうろ覚えなのですが、かなーり先で「奴隷だけは許さねえ!!」(要約)とジャイアンが口にする場面があります。
なぜ彼はそれは許せなかったのか。母ちゃんとのケンカで「奴隷」という言葉が出てきたからなんだろうなーというのが私の見解です。
(※2):この風呂敷の柄がとっても特徴的で、〇印の中に「じ」と描かれてます。一発で誰の物かわかる風呂敷デザインですね(笑)。もしかしなくても特注品?w
それでは今回はここまで。
次回もよろしくお願いいたします。
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