放課後も騒がしい
だるい帰りたいもう寝たい。
そんなことを思いながら私は委員会活動として土いじりをしている。
美化委員会にじゃんけんで敗北者になってしまった事をこの活動をする時に思い出す。
私は負けたのだあのじゃんけんで毎回グーを出す
悔しいとかのレベルではなくもう恥というレベルだ。
「何してるの
私は振り向かずにシャベルにちょうどのっかっていた土と根っこを投げつける。
「や、やめて!俺だから!君の
「尚更投げつけるわ」
制服についた土をパッパと払って私の隣にしゃがんできた。
私は少しだけ離れて作業を再開する。
「ちなみに近づいてきたら今手に持っている雑草を投げつけるからね」
「えー酷いなぁ」
すごくだからしない笑顔で浅野は言うものだから私はちょっと引いた。
「俺も手伝おうか?」
「やめときなよ重労働だから、女の子と遊んでばかりの君じゃあ無理だと思うよ?」
私は彼が見ている方向にある物…それは大量の肥料である。
ついでに次植える花たちのために土を作らないといけないからわざわざ花壇から歩いて五分くらいかかる倉庫に行って取りに行ってきたのだ。
「うわぁ…重そう…」
「あっそ」
私はそのバカ重い物を担ぐ。
最初は腰が死ぬかと思ったけど、慣れたら何も思わなくなった。
先程ここに持っていく時に校舎裏で色々言ってきた女子にボソッと「ゴリラ」と言ってきたので追いかけ回してあげた。
凄い悲鳴を上げていたけどどうしてだろうか?
「一つ俺にちょーだい」
「良いけど…怪我しないでよ」
私は浅野に渋々担いでいた物を渡した。
「なにこれ!バカ重いんだけど?!」
「だから言ったのに…」
ぎゃーぎゃーと騒ぎながらも浅野は肥料を撒くのを手伝ってくれた。
「手伝ってくれて助かったけど…もうちょっとちゃんとしなさいよ」
「だって腕痛い…明日腕上がらないよこれ」
「やっぱり遊び人のお前には大変だったみたいね」
けらけらと私は笑って彼に水を渡した。
「ありがとう…これって…」
「自販機で買ってきたヤツね何考えてるか知らないけど変なこと言ったら殴る」
「もしかして紅井ちゃんと関節き…ごめん俺が悪かったからそのたくましい拳しまってくれるかな?」
「あ、ごめん」
私は手を下ろしてスマホを取り出した。
海からメッセージが来ていて私はそれに目を通した。
「何してるのー?」
「メッセージ返してるだけ」
「誰とー」
「海と」
「俺という男がいながら?!」
「いや私、貴方の連絡先知らないけど」
ノッてくれないのかと浅野はつまらそうな顔をして口を尖らせた。
「紅井ちゃんの中で俺は今どんな感じ?」
「一緒にいてちょっと体調悪くなる人」
「え?!体調悪いの?!」
少しだけ頭が痛くなる程度だ。
前みたいに変にフラッシュバックとかして思い出して気持ち悪くなったりとかは無くなっている。
「本当ならアンタみたいな人種の人間といると吐き気とかすごいけど慣れたのかなんなのか…わからん」
「つまり…俺に心を許しつつあるって…こと?!一歩前進どころか百歩前進した!」
彼は一人で盛り上がって喜んでいる。
調子の良い奴だな全くと思った。
「じゃあ人待たせてるし帰る…本当に手伝ってくれて助かったよ」
「俺も行く!」
「はいはい。分かったから、もう勝手にして」
海に面倒なのが着いてきちゃったという文章を送って校門に急ぎ足で向かった。
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