エピソード2.2
ドラゴンストーリー2/サイド
ー 魔王降臨ー
闇の世界で帝王の力を手にした人間がいた
その人間は手にしたものの強大な力を
制御できず暴走してしまう
ジン「ア”ァ”ッ!! ァアアアアアアア!!!!」
叫びと共に赤き霧そして光で身を包む
光が弱まると暴走した人間の体には
黒く紅き鎧、漆黒のマント、手には
黒く大きい大剣を持っていた
そしてこう言った
ジン「滅ぼす…全てをッ!」
制御できず暴走した者は
闇の世界で虐殺を始めた
戦う魔族も入れば逃げる魔族もいた
だが誰一人も止めることはできなかった
ジン「お前ら全てをッ 狩り尽くす!!」
いつしかその者は魔王と呼ばれる様になった
魔族が恐れる者となった者の前に
一人の魔族が現れた
???「ずっとあなた様を
お待ちしておりました」
ジン「……」
問答無用で剣を振り上げ斬ろうと
下げようとした途端魔族はこう言った
???「ご親友のキリア殿はご存じですよね」
ジン「…ッ!」
手はピタッと止まった
???「かつてその方の元に仕えていた者です」
ジン「キリ…アッ!?」
???「はい キリア殿の親友ならば彼の事を
教えてあげようと思いまして」
ジン「…ッ!」
???「彼はまだ生きています」
ジン「…なぜ…わかる!?」
???「あなたの持つ指輪の輝き
まさしく生きていると言う何よりの証」
「あなたに指輪を渡したのは生きていると
教える為ではなかったのでは…と」
ジンは指輪を着けた方の手を握る
再びあの魔族の方を見るが姿はなかった
こうしてジンは微かながら意識を取り戻すが
暴走は止まることはなかった
5年後
ジン「お前を…見つける…何処へ居ようとも」
お前は俺の兄の様な存在であり
友でもある…だから!
ジンは魔族をかき集め儀式をさせ
人間界の扉を開いた
闇の世界と同じく虐殺を始めた
探している者が違ければ殺す
邪魔が入ればその者も殺し
視界に入ればまた殺した
これを繰り返していった
人間には勝てずこれを人間も魔王と呼んだ
探していくうちにかつて戦いそしてキリアとの
別れの原因となった魔族に再開した
女悪魔「おやおや いつだかの少年じゃないか」
ジン「……」
「…共に来い」
女悪魔「いきなり何を言う…」
ジン「お前が必要だ…来い」
女悪魔「…断る」
女悪魔は武器を召喚した
ジン「そうか…」
女悪魔はジンと戦うが勝てはしなかった
ジンは本来ならば恨むべき存在なはずの相手
しかしジンは魔族の一人となるため
妻にさせようとしていたのだ
ジンは傷付いた女悪魔を回復させた
女悪魔「なぜ…」
ジン「俺の妻となれ」
女悪魔「断る!」
ジン「そうか…」
女悪魔「な、何を!?」
ジンは女悪魔を押し倒した
ジン「お前が妻にならないと言うのならば
その気になるまで…俺は止めはしない」
女悪魔「や、やめろ!」
女悪魔は本能に逆らうが精を求めし
悪魔としての本能は逆らえなかった
ジンは精を女悪魔に何度も捧げた
何度も…何度も…そして2日掛け
ようやく完全に堕ちる事となった
堕としているときキリアの場所を聞くが
女悪魔も知らないようだった
あの時ジン達の身代わりになったとき
ジン達が去ったあと突然謎の光が現れた
気がついた時には気絶していたらしい
ジンにとっては信じられず何度も聞いた
だが何度聞いても同じことを言った
ジン「お前を見つけるためならば
こんなの…どうってことはないんだ」
相当な神経にダメージを受けた
相手はリアンの妹ミラーの右腕を切り落とし
キリアを傷付けた者だからだ
あのときもっと強ければ
あのとき自分が身代わりになっていれば
思い出して考えるほどに後悔が増えるばかりな
嫌な記憶 思い出したくはないが
それを悪夢として目を瞑る度何度も現れる
見た光景そのままに…取れ掛かった片腕
半分削れた足の骨や腕が斬れ痛み苦しむ声も
何もかもそのままに悪夢として現れた何度も
正直なところ女悪魔を殺したいと言う感情に
襲われた だがジンは耐えた
親友であるキリアを見つける為に
1人の魔族になるために
ジン「うぉえ!…ガハ!…ガハ!」
自分が女悪魔に強引にしたことによる後悔と
心臓が閉められるような感覚 罪悪感
自分を殺したくなるだが逆に殺したい感情に
襲われる 色んな感情が混ざり強い吐き気がする
そして吐く何度も 血の涙を流しながら…
ジン「まだ指輪は輝いている…
まだ何処かで生きている!」
「見つけてやるからな…」
そっと指輪を撫でた
女悪魔「可哀想な男だよ…本当に…」
しばらくして再び虐殺を始めた
何度も何度も…気づけばジンは笑っていた
頭を下げ命乞いをする人等を見て
ジンはその人達の首を斬り続けた
ジン「ハハッ…ククク…ハハハハ!!!」
首を掴み光のない絶望した目を見て笑う
だがその笑い声はどことなく悲しい声だった
まるで過去の自分を殺しているかの様に…
15年後
ジンは2つ国にさまよい虐殺をした
2つ国は滅ぼされた 誰ひとりの生き残りも無く
ジン「なぜ…何故だ!何故だぁ!!!」
「何でお前は何処にもいない!?」
ジン「俺はッ!…お前に会いたいんだ!
そしてまたお前と…一緒にッ!」
「何で見つからない…キリア…」
ジン「キリアァァァアアアア!!!!!」
「…………」
ジン「…アリアハンお前はそこにいるのか」
「お前を見つけるためならば…耐えよう」
ジン「もう1人の親友でもある国に
手を出す事…苦しいが何度も耐えよう」
「俺は会いたいんだ…お前に…」
ジンはアリアハンに現れた
少々懐かしんだが嫌な記憶が邪魔をする
ジン「準備をしよう」
魔族を呼び寄せ城を作らせた
2年後
ジン「例の作戦を実行しろ」
命令をさせた作戦それは
キリアを探す為のものだった
アリアハンに魔王がいると聞いたリアン達は
リアンの息子ウルフ、ミラーの拾い子レン、
そしてジンの娘オルガに指示を出した
魔王を討伐しろと…
ジンは覚えのある者を捕らえては
城で痛み付け質問を繰り返したが
行方は分からなかった
ジン「面倒だ…また殺しながら探せばいい」
「キリア…お前は一体何処にいるんだ」
そしてあの場所でジンは娘と再開した
To Be Continued…
俺は魔と人の狭間にいる
そのことで中に二つの俺がいる
魔として生きることを望む自分
人として生きることを望む自分
人としての俺はこう叫ぶ
助けてくれと…殺してくれと…
時にはこう叫んだ
来るな逃げろ…戦うな逃げてくれ…と
その魔としての俺も叫ぶ
弱者は哀れな存在滅べ
力無き者は死ね
そんな魔と人の二つの俺は
ひとつだけ合う意思があった
キリアを探す その意思だけが合った
お前はどこにいるんだ…キリア
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