エピソード1.2
ドラゴンストーリー/サイド
ー呪いノ刻印ー
かつて復活した竜王に挑んだ若者達がいた
これは ジン、リアン二人のその後の物語である
竜王と戦い倒すことなく逃がしてしまう
アリアハン城へ戻ったジン達は
人々の期待に裏切る事はできず倒したと
嘘をついてしまい嘘の伝説ができてしまう
その日の夜 宴が始まった
人々に笑顔に囲まれるリアンの姿を
見てジンはこう言った
ジン「俺は置いていかれた…皆は遠く俺を置いていった」
朝になる頃にはジンの姿はなかった
その姿を見た者はひとりもいなかったと言う
ーーー
ジンは無人島に一人で暮らしを始めた
洞窟を見つけジンはそこで住み着いた
そんな中に無人島で少女に会う見た所
ジンのひとつ年上のようだった
???「君こんな所で何してるの?」
ジン「…放っといてほしい」
???「えぇ…お姉さん悲しいな」
ジン「逆に聞くがこんな所で何してる?」
???「私はこの島に住んでる人だよ」
ジン「…そうか」
っとしばらく無言が続いた
ジン「いつまでいるんだ?」
???「さぁ…」
ジン「さぁって…はぁ」
ジンは立ち上がった
???「どこ行くの?」
ジン「焚き火に使う木を集めに行く」
???「じゃあ私も」
ジン「えぇ…」
結局一緒に木を集める事になった
それぞれ別れて木を集めていた
そんな中 悲鳴が聞こえてきた
その声は一緒にいた少女の声だった
ジンは聞こえた声の元へ走る
遠くで魔物達に囲まれているのが見えてくる
ジンは折れた木の柱を踏み台にして飛びあがり
一匹の魔物を縦に斬った
他の魔物はジンに一斉に飛びかかったが
三匹まとめて横に斬り倒した
ジン「ザコが…」
魔物に襲われた少女から見たジンは
まるで“勇者“に見えた
???「…“この人なら“」
ジン「大丈夫か ケガしてないか?」
???「あ、うん大丈夫」
ジン「そうか…」
また無言が続いた
???「ねぇ」
ジン「なんだ?」
???「えぇと…名前…教えてくれないかな?」
ジン「ジン それが俺の名前」
???「ジンかぁ…私はアリーヤって名前」
ジン「アリーヤ…良い名前だな」
アリーヤ「あなたこそ良い名前してるじゃん」
ジン「そうかな?」
アーリヤ「うん!だってジンの意味は
神と仁ともちろん人の意味がある名前なんだ」
ジン「神と仁と人の意味を持つ名前…」
「自分で言うのもなんだが凄い名だ」
アーリヤ「きっと両親はその意味のどれかに
なって欲しかったじゃないかな?」
ジン「なら仁だろうな」
アーリヤ「仁、思いやりの心」
ジン「え…」
アーリヤ「仁の意味よ」
ジン達戻り集めた木を洞窟に置く
ジン「やれやれ…ようやく集まった」
「日も落ちてきた事だし…付けるか」
ジンは木をクルクルと回し始めた
アーリヤ「ジン 何してるの」
ジン「何って…火を付けようとしてるんだよ」
アーリヤ「ジンって魔法使えないの?」
ジン「うっ…そ、そうだよ
俺は魔法が使えない!」
アーリヤ「へぇーじゃあ
火を着けてあげよっか?」
ジン「…頼むよ」
アーリヤ「任せて!」
アーリヤは魔法で火を着けた
ジン「本当に不思議だよなぁ…魔法って」
寝転がり手の平を見てこう言う
ジン「俺は魔法を使うことに憧れていた
何度も練習したが使えなかった…」
「俺には3人のお馴染みがいてその3人は
使えたんだでも使えなかったのは俺だけ…」
アーリヤ「ジン」
ジン「ん…?」
アーリヤ「じゃあ練習しよっか魔法の」
ジン「俺には無理なんだよ」
アーリヤ「大丈夫絶対できるよ!」
ジン「……」
手のひらを握った
ジン「じゃあ…教えてくれないか 魔法の使い方」
アーリヤ「任せて!」
ジン達は昼に釣った魚を焼き食べて眠りにつく
数分後
ジンは悪夢に苦しんだ 両親の死の姿
キリアのボロボロになった姿
何もかもが見たそのままに苦しませる
しばらくしてその夢は光に包まれ消えていった
ジンはゆっくりと目を開ける
いつもと違く 体が重いような感じと
心臓が破裂しそうな苦しい感じもなかった
座ると同時に日が上がる
ジン「朝か…」
ジンはアーリヤがいない事に気付き
立ち上がり海辺に向かった
そこに行くと1人ポツンと起っていた
ジンは近付こうと歩き出すと
同時にアーリヤは歌い出す
ジン「…邪魔になるな」
ジンは足を一歩後ろへ下げると
木を踏んでしまい折れた音がなる
アーリヤ「だれ!?」
ジン「あっ…と おはよう…」
アーリヤ「聞いてた 今の?」
アーリヤは恥ずかしそうな顔で聞いた
ジン「なんのことだ」
アーリヤ「そ、そうじゃあ いいわ!」
ジン「……」
ジンは後を追うように洞窟へ戻った
ジン「あ、アーリヤ」
アーリヤ「な、なにジン」
ジン「ええと…昨日教えるって
言ったよね 魔法の」
アーリヤ「ああ魔法ね魔法! 早速行きましょう」
すると何処からか悲鳴が聞こえる
アーリャ「悲鳴!?」
ジン「アーリャ 行こう!」
声が聞こえた所まで近付くと
獣の臭いが強くなっていく
ジンはあの過去を思い出す
あの父達の最後の姿を
ジン「…繰り返してたまるかッ!」
「俺のような人がまた現れなんて
そんなことさせない!!」
アーリャ「ジン…?」
すると村を見つけた
アーリャ「無人島に村があったなんて!」
ジン「うおおおおおー!!!」
ジンは魔物を目にすると
魔物に斬りかかる
ジンはひとりで
魔物全てを倒したのだった
倒しきる頃にはジンは傷だらけだった
そしてジンは剣を地面に刺して
寄りかかるような形で足を降る
ジン「ハァ…ハァ…」
するとジンの体の傷は癒え始める
ジン「魔法…」
アーリャ「ジン無茶しすぎよ…」
ジン「すまない……俺は嫌なんだ
魔物で村を家族を殺されて」
「俺のような人がまた現れる事なんて 俺は!」
アーリャ「ジン」
ジン「遅かれ早かれすぐにも助けたかったんだ
この村を ここに暮らす見ず知らずの人達を」
ジン友達を連れて 逃げろ
ジン「俺は…もう助けられる側には
もうなりたくないんだ」
「強くなりたい 誰でも
救えるように強くなりたいんだ」
ジン…お前はバカ息子だ…行くのだろう…
お前はまだ扱えないだろうが
渡そう……ドラゴンソードを…
ジン「………」
人1「あんな魔物を一人で!」
人2「おいマジかよ…!」
ジンは立ち上がろうとする
そこで呼び止める声が来る
老人「待たれい! 少年よ!!」
ジン「…ッ!」
老人「村を襲われ 助けてもらった
我々の礼を受けるまで 立ち去るな」
ジン「でもそんな…」
受け取れる物は受け取っておけジン
お前は遠慮し過ぎだ それじゃあ
後々積むぞ
ジン「…分かりました…どんな礼を?」
老人「この村をくれてやる!!」
すると村人達は 驚きの声をあげる
人1「長老 いくらなんでも急に」
人2「そうですよ!」
長老「見ての通りワシには
いつ死んでもおかしくない年」
「ならばこの村を若者にやろうと思う!」
人1「あ……」
ジン「急に現れたこんな自分に
くれてもいいのですか?」
「普通娘や息子に継がせるものでは」
長老「いいや家族は…ワシ一人じゃ」
人々「……」
長老「継がせるものがいない そんな中
強い勇気を持って魔物から助けてくれた」
「少年よどうか継いではくれぬか?」
ジン「いきなり…そんな…」
長老「ならば条件をつければよいのか?」
ジン「いえ…」
人「長老 それはあの件を?」
長老「うむ 夜になるとな腕から赤黒く
蛇のように侵食されたかの様な」
「人の様な魔物いや魔族が現れる
それを狩ってほしい」
アーリャ「………」
ジン「アーリャ……?」
長老「どうだ? 引き受けてくれるか
そしたら礼にくれてやろう」
ジン「……その魔族はあなた方に
何かをされたのですか?」
長老「…いやまだ被害はない だがしかし!
手遅れになる前に狩ってほしい!」
ジン「自分は魔物や魔族を倒してきましたが
それは悪党だから立ち向かったまででしたが」
「全ての魔達を悪と思われてはほしくない」
俺は愛した人を…だが…人に殺された妻を!
ジン「だからその魔族がこの村に手を
出したならばその時 呼んでください」
長老「…ふむ…お前さんの瞳…
相当苦労してきた様じゃな」
ジン「え……」
長老「昔もお前さんの様な者に会ったものだよ
その人の瞳はまさしくお前さんの様な瞳だ」
「まぁよい その時呼ばせてもらおうぞ 若者よ」
………
人1「よかったのですか?」
長老「あの者…あの息子か」
人1「へ?」
長老「昔話じゃ…懐かしいものよ……
お互い苦労してきたものだな グレンよ」
………
ジンとアーリャは住み着いた空洞に戻った
アーリャ「ジン…どうして 断ったの?」
ジン「あの長老が言っている話
それはお前の事なんだろ?」
アーリャ「そう…まさか見られていたなんて」
ジン「もしお前が襲ってきて
殺されても俺は構わないと思ってる」
アーリャ「どうして…そう思うの」
ジン「……信じた人になら…
その手で喜んで死ねるからな」
アーリャ「ジン…」
ジン「だってな…! あの日以来ここまで
信じれたのは 始めてだから!」
ジン行けぇえ!!
ジン
「俺は…言われるだけ言われ動かされられ
最後は捨てられたんだ…!」
人々に囲まれ遠く遠く離れて行く
友を仲間達が俺を置き離れていく
ジン「竜王討伐を…終えた日に!」
アーリャ「ジンはその人なの」
ジン「父もかつて竜王と戦ったそして
救ったんだ…救った英雄だったんだ」
「でも俺は違った! 討てなかった竜王を!
今も何処かで奴は生きているんだ!」
アーリャ「逃がしたの?」
ジン「竜王の過去知ってなお
討てるはずがないんだ!」
「人を愛していたんだ…竜王も でもその
心を砕いたのは俺達 人間達のせいだ!」
ジン「王に逃がしたと言えず 討ったと
嘘を言ってしまったんだ…俺は!」
「期待を裏切れなかった人々の!
仲間に捨てられるのも当然だ…当然なんだ…」
アーリャ「ひとりが怖いの…ジン?」
ジン「そう…アーリャに会うまで怖かったんだ
ひとりでいる事が怖かったんだ!」
父さん…母さん…!!
ひとりなんてッ! 俺は嫌だ…! 俺は…!
ジン「もしアーリャが居なかったら!
俺は…俺はいまごろ!!」
アーリャはジンに抱き付いた
アーリャ「ジン! もういいの!!
あなたは一人じゃない 私がいるから!」
ジン「アーリャ…!」
そして外にはあの村の長老がいた
長老「…そうか…はやりお前さんの息子か
どこまでも似ているよ……」
その長老は去った
………
次の日
長老「昨日の若者やーい!」
ジン「…ッ!」
アーリャ「キャーッ!」
長老「おうおう 昨夜はお楽しみじゃたか
若いのワーハッハッハー!!」
ジン「…用は?」
長老「昨日と同じじゃよ
お前さん長老になりなさい」
ジン「ですから」
長老「…お前さんの父との約束だからな」
ジン「なに?」
長老「父親の名はグレンであろう?」
ジン「…ッ!」
長老「はやり当たっておったか」
「お前さんの父の約束じゃからな
断るわけにはいかん 村を継ぎそして導け!」
ジン「父を知っているのならば……共に旅を?」
長老「あぁ…したさ…だがな足がこうなってから
あやつとの旅をやめたのじゃ」
その長老の足は義足だった
長老「そして約束したお前でも息子であろうとも
村を築き渡すとな」
ジン「これはまた難しい事を…」
長老「うむ…だがその息子が今来た さあ」
ジン「でも昨日の話は」
長老「あぁ魔族やらの話は無しじゃよ
このジジイもいつ死んでもおかしくないし」
「誰かに継がせようと思ってたよ
それが実によき時の現れおって ワーハッハ!」
ジン「父との約束した事ならば…断れない
継ぎます あなたの村を!」
ジンは立ち上がる
長老「ワーハッハッハー!!
それでこそグレンの息子じゃな!」
「そしてソコの息子もな!」
アーリャ「じ…ジン!!」
ジン「へっ…あッ!」
長老「さてさて 人々に話しは通しておる
準備が終えたならばいつでも来なされや」
「まっとるよー」
ジン「…見られた…俺の息子を…」
アーリャ「バカね…」
………
そして二人は村へと向かった
ジン「長老! 今来ました」
長老「来たか!」
「それじゃ ほれ」
ジン「この首飾りは?」
長老「長老と証すこの村限定の物じゃよ」
ジン「………」
長老「そう警戒するな呪いとか
ありゃせんから」
ジンは首飾りをつけた
長老「この村を頼んだぞ グレンの息子よ」
………
ジン「………」
アーリャ「ジン…?」
ジン「俺決めたよ」
ジン「ここを この村を!」
「俺のように故郷を無くした者達への」
帰る場所として築く!
ー物語はドラゴンストーリー2~3へー
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